のりまき観察日記特別編 金剛山陸路観光編


仁寺洞にて金さんと。体調不良の為か写真の枚数が極端に少ない


3、いざ、出発。ソウル〜束草(2004.2.16記)

さあ、いよいよ金剛山陸路観光に出発である。丁度11月の29日が夜勤明けで30日が休みだったふとまきの勤務に12月の始めに連休を希望。無事に休みがとれた。
11月28日夜勤・・・。
むむ?おかしい。だいたい夜勤の時には便秘になり、病院でトイレに駆け込むなんてことはない。それなのに・・・。下痢?夜中にトイレに何度も駆け込むふとまき。ふきつな予感。眠気防止にいつもは夜中でも何かをつまんだりするのだが、その日はつまめば下痢。飲んでも下痢。結局、朝食は食べるのをやめ、同僚に下痢止めをもらった。これは旅行に行くなってこと?旅行に行ったら何かがあるのかな・・・。そんな思いの中のりまきにメールする
『下痢です。どうしよう』
すると、『僕も昨夜は下痢で大変でした。8時に寝ました。』
と返事が・・・。2人して下痢だったのだ。しかし、なんとかのりまきは29日には回復。これぞ金剛山へ行きたいという気持ちの現われだろうか・・・。いつものお出かけ、程度なら大騒ぎになって「こんな体調の時に出かけるのは止めにしましょう」と絶対言っていたはず。しかしさすがに今回は旅行をやめましょうとは言い出さない。
とはいえ、のりまきも29日の朝食は少量食べただけだったそうだ。
ふとまきがようやく家につき、お風呂に入る。出るものがでてしまっていて、それなのに食欲無く、ぐったり、という感じであった。30分くらい横になり、出発する。水分の補給を、と思うが入れてまたトイレ、ではかなわない。しばらく口から入れないことにした。

雨である。出掛けに雨脚が強くなる。更にブルーになるふとまき。どんな旅行になるんだろう。下痢、そして出がけの強い雨・・・・・。さらにはめずらしく家にいたのりまき両親に行ってきますと挨拶するも、なんとも不機嫌で更に落ち込むふとまき・・・。
「のりまきは、大丈夫なんですか?」
と両親の態度について聞くと
「いつもあ〜ですから・・・。」
と真剣に答えている。
荷物も重い。気も重い。雨は強い。お腹はすかすか。力が入らない。無言で駅まであるくのりふと。

成田までは時間の確実性を重視してのりまきがエキスプレスの予約をしていた。熟睡するふとまき。これは助かった。

この睡眠で何かお腹に入れたくなったふとまき。のりまきもそろそろ何か食べたかったようである。
ふとまきが頭に浮かべたのはかけうどん。のりまきはグラタン・・・。成田に着き食べ物屋をふらりとする。話は逸れるが、お腹の調子が悪くなったあとの回復時、のりまきはいつもグラタンを食べたがる。お腹に優しいんだという・・・。バターたっぷりのこってりしたグラタンがお腹にやさしいのだろうか。ふとまきには少し疑問である。話は戻して
「うどん?いいですね〜」
などと言いながら、
「ぼくはちょっと別のところを見てきます。」
などと言い、
「あっちに僕の食べたいものがあったので、僕はあっちで食べますね」
とグラタンの店にさっさと行くのりまき。結局ふとまきは一人でかけうどんを食べる・・・。

2人とも食べても、体調にたいして変わりなく、ほっとしながら飛行機に乗った。
そういえば、のりまき最近は率先して窓際の席に座るということはあまりなくなった。一応、ふとまきに
「どうですか。窓側に行ったら〜?」とか「ふとまき、奥へどうぞ。」
と声をかけ、それから自分で窓際に座ったり、ふとまきに譲ったりするようになった。気がついたらいつも窓際に座っていたというのりまき、かなりの進歩と言える。
機内食もヘビーな肉系は残し、無事韓国へ到着。いつもは機内食以外にも軽くご飯を食べたりするが、今回はこれが夕ご飯。
飛行機は止まり、ほっとしたが身体はやはりぐったりしていた。荷物を取って、両替をする。前回ツアー予約にてその証明書?のようなものを「「プリントアウトして提示すると両替の割引を受けられたので、今回も割引が出来るはずだ。」
と言い、前回と同じだと 主張する両替所 で両替をするのりまき。そんな時ふとまきは荷物番である。しかし、割引は聞かないと言われた様子。
「あ〜あ。なんだか今回の旅行はついてないですね。先が思いやられます。」
弱気になるのりまき。それでも両替が済んだので一安心。さあ、バスに乗ってホテルを目指すぞ。
「バスってどこから乗るんだったっけ?」
とふとまきが聞くと
「ぼくがわかりますから、ぼくがわかりますから」
と言いながらきょろきょろし、バス乗り場が見つからずに右往左往。結局ふとまきが案内の人に聞くとその時。のりまきの
「ありました!ここです!」
の声が・・・。人には聞かず、自分で探したいらしい・・・。
バスはすぐ来て再び睡眠タイム・・・。約1時間・・・・・。

バスが江南地区付近に近づく。
「ホテルにはどうやっていくの?」
と聞くといつものごとく
「僕がわかりますから大丈夫です。」
と言うのみである。
「大丈夫なのはわかっているよ。どうやって行くのかって聞いてるのです。」
と聞くと
「地下鉄でも行けるし、最悪歩いたっていけますから。」
なんだか答えになってないが、まあ、わかるんならいいか。

ようやく食べれるようになったとはいえ、荷物を持ってホテルを探しながら歩くという気にはふとまきはなれなかった。それでものりまき地下鉄に乗るべく歩き出すが、夜なので自分たちがどっちに向かっているのか良くわからなかった。何度か足を止め地図をみるのりまき。
わからない。とは言えないのりまき。
「タクシーで行っちゃおうよ〜」
とふとまきが再三提案するが、それでも地下鉄で行こうとするのりまき。
数分歩く。
が、駅もなんだかよくわからなくなった。思わずタクシーに手を挙げるふとまき。プリントアウトしていたホテルの住所の書いた紙を見せる。するとタクシーは手を振り断ってくる。
「だから言ったじゃありませんか・・・。」
とめげるのりまき。な〜んだ。タクシーに上手く乗れないから歩こうとしたんだ・・・。もう一台に手を挙げるふとまき。今度は愛想の良いおじさんだった。しばし地図を見た後、乗れと合図。乗ると・・・。
自分たちが目指していた方向とは逆に向かってUターンするタクシー。
え〜?逆だったの?のりまきの「僕がわかりますから」もたいしてあてになんないな〜と心でつぶやくふとまき。

無事ホテルに到着。やはり安心のひとときである。

冷蔵庫には色々飲み物も置いてあった。ふとまきは冷たいものを飲む気にはならず、ミネラルウォーターで口をぬぐった。
「なんか、おいしそうなものがありますよ〜。」
と梅ジュースを取り出すのりまき。ホテルに着いたら体調不良などどこかへいってしまったようだった。それを一気にぐいと飲むのりまき・・・。
おやすみ〜、とさっさと寝る。
夜間何度かトイレに起きてしまうのがふとまきの常であるが、その日は朝まで一度も起きなかった。熟睡だった。

11月30日
熟睡して大分回復したふとまき。目覚めもなかなか快調である。それに比べのりまきは
「昨日梅ジュース飲んだでしょ?あれからまた下っちゃってね〜」
と言うのである。
「慣れないジュースなんて飲むからだよ。」
と冷たく言われるのりまき。

朝食も特に買い込んでなかったし、ホテルの朝食は高いし、散歩も兼ねて朝食を買いに行こうと出かける事になった。
結局、うどんとふりかけごはんをバスターミナルの近くの食堂で済ませる。
2人とも美味しいな〜、と思えた(味もそうだし、そんな風に体調も回復したということ)朝ごはんだった。

一休みしたあと。

1回目の金剛山観光で知り合った金さんとの待ち合わせの場所に行く(詳細はのりまきの方の旅行記をどうぞ)。無事に再会。
メールでやり取りしていたので、その日の午後には私たちは束草に行くと伝えていたと思っていたのだが、文字化けしてしまったようでその辺は伝わったおらず、金さんは私たちを1日ソウル案内してくれるつもりだったようだった。それも、いつもののりふとがあまり行かないようないわゆる観光名所へ・・・。
ふとまきは、と言えば、いつもだいたい誰かと旅行する時には余程のことが無い限り、よきにはからえ、ってな感じでどこでもなんでもいいわ〜って感じなのである・・・。今回も同様に何も考えていなかった。今回は体調も良くなかったので特にそうだったとも言える。結局、金さんが考えていてくれた名所案内は時間が足りないというような感じだった。
のりまきに時間のない中どこへ行きたいのか聞く金さん。
すると・・・。のりまき
「古本を売っているところに行きたい」
と言うではないか。びっくりするふとまき。まさかここに来てまで、しかも下痢だなんだって言いながら、しっかり古本屋に行こうと考えていたなんて・・・・・。ふとまきにソウルではどこに行きたいですか?とかなんとかそんな風な話にもなっていなかったのに。あ〜ちゃっかり自分では計画していたんだな〜。しっかりその古本屋のプリントアウトまで持ってきている。しかし、韓国には日本で言う神田のような古本屋街はないのか、たまたま金さんが『古本』に関して興味がないのか、プリントアウトした古本屋の事も、古本が沢山売っているような商店街のようなものも金さんは知らないようだった。そもそも、古本屋に行ってどうするの?みたいな返事が返ってきたのだった。本屋ならあそこにもここにも大きな本屋がある。というようなことまで言っている。今回の私たちの場合は大きな新書を売っている書店では意味がなかった。

そうこう言いながらも、かつて日本の古本屋で
「仁寺洞に行けば金剛山の本なんかもありますよ〜」と聞いていたのりまきは仁寺洞に行きたいと金さんに言う。仁寺洞に行き、更に古本を探すのりまき。そんななか仁寺洞のとある観光のお土産店で内金剛の絵葉書が見つかった。よろこんで買うのりまき。ちょっと古めかしかったので、喜んで買うのを驚きながら見守る金さん。それ以外の収穫はなさそうだった。すると観光案内所が。そこで古本の店をたずねるふとまき。金さんは私たちに喜んでもらおうとお勧めの食堂を案内書のおねえさんに一生懸命聞いている。イルボンから来ている、と私たちのことを紹介しながら、話をしていた。
のりまきはあれだけ古本、と言っていたんだから案内書で聞けばいいものをなんだかんだとこうなると
「もういいです。もういいです。」
としり込みをしてしまう。ふとまきはかえってこういう場面の方がせっかく来たんだし、聞かなきゃ損!ってな気分になってしまう。
1つ古本屋さんを教えてもらうが、そこは休みだった。わたしたちがそこまで古本にこだわるのを見て、金さんは驚いた様子。1つ、古美術系の古本屋らしきものがあり、金さんが入っていく。のりまきは並んでいる本を眺めただけで
「ここにはないです。」
と断定するが、せっかくである。金さんに聞いてもらった。クムガンサンの本を探している、というようなことを店の人に話すのが聞こえる。
結局なかったが、言葉がわからないと古本があってもなかなか上手くは買えないだろうな〜と思った。

そんなこんなで、時間となり、バスに乗り込むのりふと。金剛山から帰ってくる日にまたここで会おうと約束をして、最後まで金さんは見送ってくれたのだった。

高速バスにて
束草に到着。Kuniさんに再会。Kuniさんの通訳でオンドルのウィークリーマンションに泊まることとなる。3泊で8万ウォン。のりふとは、泊まるのはシャワーがあればそれでよし、って感じなので安さにひかれそこにお願いした。1泊3万ウォンに満たないのである。満足満足。
しかし・・・・。ダブルベッド一つ。それにオンドルである。
「ぼくね〜。ベッドに一緒に寝ると人の寝返りとかが気になってなかなか眠れないんですよね〜」
といつも言っているのりまき。
結局、ふとまきが床に寝ることにした。ふとまきだってのりまきの寝返りがあるより暖かいオンドルで寝た方が良いと思ったのだった。

続く


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