雪峰(ソルボン)の夢(3)

いよいよ北朝鮮入国…でもこの日は最後まで色々な出来事が……


金剛山観光客に配布されるカードに捺された朝鮮民主主義人民共和国入国印
朝鮮★金剛山 2001−11−29 通行検査所
なお、このカードは出国時回収される。


北朝鮮へ第一歩を踏み出してみると、まずそこには雪峰号の船員たちが列をつくってお見送りをしていました。もちろんその中にはミスターパクもいまして、のりまき・ふとまきは「ありがとうございました」。と挨拶をしました。
のりまき・ふとまきが重たい荷物をえっちらおっちら持って歩いていますと、後の方からミス・キムが走ってきます。ミス・キムは「これから入国の手続きです」。と言って、目の前に見えている平屋建ての建物に私たちと二人で入って行きました。建物は入国管理事務所のようでした。現代の社員たちがハングルで“カー1”とか“ナー1”とか書かれた旗を持っていまして、みんなその旗のもとに並んでいるようでした。
「お二人は“ター1”のところです。順番は25・26番です」。北朝鮮に入国の順番までしっかりと決められていました……北朝鮮の入管は、金剛山観光での入国者を完全に把握したい意図があるようです。確かに同じ言葉を喋る入国者がほとんどなわけで、入国審査のどさくさに紛れてスパイ潜入を警戒でもしているのでしょうか?
入国審査は比較的スムーズに進み、大して待つこともなくのりまきの入国審査となりました。審査官はキツネ目をした意地の悪そうな人物で、胸元には金正日バッチが光っていました。のりまきの渡した入国関係書類をじっくりと確認した後、金剛山観光客カードに入国スタンプを捺しました。のりまきは「コマスムニダ」と声をかけてみたのですが、この審査官、のりまきの挨拶にもまったく反応しませんでした。ふとまきの入国審査は少々手間取りました。ふとまきは結婚直前にパスポートの更新があった関係上、姓名とパスポートなど入国審査時に行なう署名が異なっているのです(つまりパスポートの署名が旧姓のままなのです)。ミス・キムが入国審査官に説明をして、ふとまきも無事、北朝鮮入国を果たしました。その後荷物のエックス線検査がありました。そのとき、のりまきの荷物のひとつが機械の溝にはまってしまい、動かなくなってしまいました。荷物検査の職員に指で状況を示すと、今度は親切そうな中年の女性職員が機械を一時止めてくれて、『ハイ』という感じで荷物を渡してくれました。そんな中、現代職員のうち一人が、『ソンムル(贈り物)…』と言いながら、荷物検査の職員にすばやくプレゼントを渡している場面を目にしました。プレゼントは水色っぽい小さなパッケージに入っていて、一見するとティファニーのパッケージのようにも見えました。北朝鮮の荷物検査職員もしっかり受け取っていました。金剛山観光では、北朝鮮の人たちへのプレゼントは厳禁と聞いていたのですが、(雪峰の夢・序章の観光注意事項参照)やはり“表”に現れていること以外に、“裏”ではいろいろありそうです。
さあ、北朝鮮に入国しました。まず目の前にチマ・チョゴリを着た女性と、古ぼけた感じの熊の着ぐるみが2匹、私たちを歓迎するかのように迎えてくれます。いったいあの着ぐるみはなんだったのでしょうか?それから小さなおみやげ物売り場を横に見て、私たちは宿泊予定である港に浮かぶホテル“ホテル海金剛”に向かいます。
入国管理事務所の建物から外に出ると、北朝鮮の音楽“パンガプスムニダ(お会いできて嬉しいです)”が、どこからか流れてきます。ホテル海金剛は目の前にありました。ミス・キムは私たちに「チェックインを済ませたら、夕食と温泉があります。バスに乗っていきますので早くここへ戻って来てください」。と言います。とりあえず急ぎホテルにチェックインしようとホテル入り口に向かうと、鄭夢憲現代グループ会長の一行らしい、黒いスーツに身を包んだ皆さんが、数台の車に分乗して急ぐように暗闇の中に消えていきました。
ホテル海金剛に入ってみると、入り口からアメリカの音楽が流れてきています。『なんだろう?』と思っていると、なんと生バンドの演奏がされているのです!外で流されている北朝鮮の音楽に対抗しているわけでもないのでしょうが……私たちはホテル入り口でルームキーを貰い、部屋に行ってみます。まあ、船のように海に浮かぶホテルというだけあって、そんなに部屋は大きくはなく、バスタブはなくシャワーのみですが意外といい感じです。
大荷物を部屋に置いて、ホテルを出てミス・キムのところに向かうと、彼女は「バスはター1です。こちらです」。と言います。バスは10台くらい並んでいて、私たちはミス・キムに連れられてター1の表示がされているバスに乗り込みました。結局ター1とは、団体についている番号のようなものだったようです。バスの中にはもう、多くの人が乗り込んでいました。後の方の空いている席に座ってみると、前の座席には行きの船で隣だった林夫婦が座っています。お互いにっこりしながら挨拶をします。バスはほどなく出発します。バスに乗り込んだ現代職員はミス・キム以外にももう一人若い女性職員がいまして、彼女はバスガイドよろしくバスの先頭、運転手さんの脇に陣取って、マイク片手に色々説明を始めました。説明は流暢そのものでつっかえることなど全くありません。もちろん私たちには全く理解できなかったのですが、説明のめりはりも効いていたようで、乗客から何度も笑い声が上がります。彼女の名前ははイーさんといい、私たち夫婦は彼女のことを“ミス・イー”と呼ぶようになりました。
私たちにはミス・キムが説明をしてくれます。「これから食事と温泉に行きます。食事券は一回9ドル、今日の夜・明日の昼と夜・あさっての昼の4回分まとめて買います、ですから……」少々あわてていたかミス・キムの口から食事券の合計額が出てきません。「9×4で36、36ドルですね」。「はい、36ドルです。お二人だと……」「72ドルですね…」。どうやらミス・キムは少々計算が苦手なようです。もしかしたら日本語で36と72という数詞が出てこなかったのかもしれません。「温泉はひとり一回12ドル。今日と明日2回入れます。2回分をまとめて買うと20ドルになります。どうしますか?」「2日目はサーカスも見て温泉も入れるのですか?」のりまきは2日目のサーカスと温泉は、どちらかを選択する選択制であるという話も聞いていたので、ミス・キムに尋ねてみると「はい、大丈夫です。サーカスを見てから温泉に入れます」。そういうことであったら言うことなしです。「2日間まとめ買いでお願いします」。ミス・キムにそう答えました。
車窓から外を見ると真っ暗闇に近い、たしか湾の反対側には、先刻まで乗っていた船の上からは高城の街並みが見えていたはずでしたが……その方向にも明かりはほとんど見えません。暗闇の中、私たちのバスが走る道の両脇はしっかり金網が張られ、ところどころ北朝鮮の兵士が警備をしています……やがて道は低い峠のようなところを通過して、下り坂になってきました。両脇にほの暗い明かりが灯った民家がちらほら見え始めた頃、進行方向右前方に、周囲の暗い環境と対照的な、煌々と明かりに照らされたドーム状の建物が見えてきました。
バスはドーム状の建物にどんどん近づいてきます。ドーム状の建物は結構大きな建物です。やがてバスはそのドーム状の建物を通過すると、木造平屋建ての結構大きな建物が見えてきました。この建物も明るい照明に照らされています。ミス・キムは木造平屋建ての建物を指差しながら「ここで夕食をとることになります」。と私たちに説明をします。更にバスは進み、目の前に塔のようなものがあるところで曲がり、橋を渡るとやはり明るい照明に照らされた2階建ての大きな建物の前で止まりました。
「金剛山温泉です」。ミス・キムが説明します。「ここで温泉に入れます。一回12ドル。二日分まとめて買うと20ドルです」。もちろん「入ります」。と答えると、「温泉に入れる時間は7時30分まで。1時間少し入れます……食事時間は7時から8時までです。さっき通った建物で夕食をとります。ここから食事するところまで、バスが往復しているので乗っていってもいいですし、歩いていってもいいです」。
ミス・キムの説明を聞いた後、私たちは40ドルを出して温泉チケットを2枚ずつ購入。さっそく金剛山温泉を堪能することにしました。建物の中に入ってみると、フロントは明るくきれいです。

金剛山温泉のフロント

さあ、温泉に入ってみます。男湯・女湯の入口で靴入れとロッカー共通の鍵を貰い受け、中に入ってみます。中に入ってびっくりです。とても広くてゆったりと作られています。脱衣所も広々としています。浴場入口にはタオルがふんだんに備え付けられています。タオルを取って浴場に入るとまたまたびっくり。広くてゆったりとした湯船が3つもあって、シャワー・洗い場も充実しています。男女とも約100人が一気に入浴開始したのですが、洗い場が足りなくならなかったといえばその大きさが想像していただけるでしょうか……天井も高くてガラス張りで、夜だったので星が見えました。シャンプーはありませんでしたが、石鹸はしっかり備え付けです。奥のほうにはサウナもあります。しかもサウナは室内に2種類ありました。ふとまきはミストサウナを堪能したということですが、サウナ設備も上々とのことでした。
ざっと身体を洗った後、湯船に浸ってみます。新鮮なお湯がふんだんに使われ、極楽極楽です!聞くところによれば、金剛山温泉は微量のラドンの放射能を帯びた重炭酸ナトリウム泉であり、源泉そのものが37〜44度というすぐれもの。ここの金剛山温泉は、地下203メートルから湧き出た天然温泉水のみ使用とのことで、効能もばっちりとのことです。ちなみに露天風呂もありまして、露天の方も広々しています。また、露天風呂の脇(いうなれば外)にもサウナがある充実ぶりです。
また今回は利用しなかったのですが、金剛山温泉には家族風呂の設備もあるようです。料金はたしかかなり割高だったと思いますが、次回行くことがあったら入ってみたいです。
温泉に浸かって気持ちよくなりながらも、のりまきの脳裏には大きな疑問が湧いてきました。『この施設、確か金剛山の観光客だけのための施設なんだよね……』現在(2001年11月末)の段階で、金剛山観光は3日に1回の雪峰号の運行のみで続けられています。3日間のうち1日は、この優れた施設が全く利用されない日となるわけです。利用される日も一日のうちわずかな時間のみで、あとの時間は使っていないようなのです。『この温泉、観光事業で使われていない時くらい地元の人たちに開放しても良いのに……』だいたい、私たちの通ってきた道は金網でしっかり仕切られていました。立派な設備の温泉も、地元住民にとっては文字通り別世界の出来事であるわけです。金剛山観光で北朝鮮の中央政府はこれまで少なからぬ恩恵を受けたと聞いています。金剛山の観光で挙げた利益を吸い取っていくばかりで、金剛山の地元住民に少しでも利益を“還元”する考えはないのでしょうか?温泉で身体が気持ちよくなっていくのに反比例して、割り切れない思いが湧いてきます。
でも、なんだかんだ言っても温泉は想像以上の素晴らしさで、ずいぶんと長風呂してしまいました。のりまきが温泉から上がっても、なかなかふとまきは出てきません。やはり素晴らしい温泉を堪能しているようです。ふとまきが出てくるまで、のりまきはみやげ物店や2階の金剛山絵画展を見学していました。絵画展では、絵の展示ばかりではなく即売もしていました。、
ふとまきはかれこれ40分あまり、温泉を堪能しました。あまり長風呂ではないふとまきにしては珍しいことです。ふとまきも温泉でいい気持ちになりながら、のりまきが感じたのと同じような疑問を持ったようです。風呂上り、ふとまきと共に、再びみやげ物店と絵画展をざっと見ていると、ベレー帽をかぶったおじさんが、写真好きのりまきの倍する勢いで写真をバチバチ撮りまくっている場面に出会いました。このベレー帽おじさん、大きな団体の一員のようなのですが、とにかく団体写真を撮りまくっています。のりまきは自分のことを棚に上げて『あのおじさん、フィルム使いすぎなんじゃあないかな〜〜』と思ってしまいました。
金剛山温泉の建物の中をざっと見た後、のりまき・ふとまきはせっかくなので温泉から食堂まで歩いてみることにしました。

金剛山温泉の様子。

食堂に行く前、のりまき・ふとまきが外から金剛山温泉の建物の写真を撮っていると、またまたスーツ姿の男たちが温泉の建物の中から現れてきました。現代グループ鄭会長一行のようです。金剛山温泉の正面玄関前に車が止まり、会長一行はその車に乗っていくのかと思いきや、鄭会長は“いらない”といった感じのジェスチャーをして、みんなで歩き出しました。会長一行も食堂の方まで歩いていくことにしたようです。のりまき・ふとまきは、鄭会長一行の少し後をついて行きながら食堂へと向かうことにしました。
私たちの歩いている道路はところどころ明かりが灯っていますが、周囲ははほぼ真っ暗でした。また道路の要所要所には現代の社員が立っています。私たちの歩いている道路は、やはり金網で周囲と仕切られているようです(-_-;)。水のあまり流れていない川に架けられた橋を渡り、使われていない北朝鮮の建物の脇を通過すると、先ほどバスの車窓から見えた塔のようなものが見えてきます。見ると故金日成主席を称える塔でした。それから他の道路と交錯するところがありました。その部分だけは金網が途切れていますが、かわりに数人の北朝鮮の兵士がしっかり見張っていました。そしてやや遠くの方からだと思うのですが、『あああ〜〜』という女性の歌声が流れてきました。どうやら北朝鮮の音楽のようです。
やがて道は小川に架けられた橋を渡ります。小川を覗いてみると、水はとても澄んでいるようで小魚がいっぱい泳いでいます。のりまきは、仕事で出会うお年寄りの皆さんがよく、『昔は家の周りの小川に小魚がいっぱいいた……』と話すことがあることを思い出しました。のりまき・ふとまきがこれまで見たことがない、珍しい光景にしばし見とれた後、再び歩き始めるとまもなく食堂やドーム状の建物が並ぶ一角に到着しました。先の方を見ると、鄭会長一行は小さな木造の建物に立寄っています。その建物からはなにやら楽しそうな音楽が流れています。鄭会長一行が去った後、のりまき・ふとまきもその建物に寄ってみることにしました。
建物の中では小柄な男性がなにやら仕事をしていました。長い棒のようなものを大きな鋏でちょきちょきやっています。いったいなんだろうと更に見てみると、どうやら飴を鋏でちょきちょき切っているようなのです。作業をしている男のそばに行くと、男は飴の試食を勧めてきました。勧められるままに飴を口の中に放り込んでみると、きなこで作られた飴のような風味がします。あまり甘くなくて素朴な味で、なかなか美味しいものでした。のりまき・ふとまきはここで飴を二箱(2ドル×2)購入することにしました。
飴屋さんを後にすると、目の前には先ほどバスの車窓から見えた、大きな木造平屋の建物がありました。ミス・キムの先ほどの説明ではこの建物の中で夕食を食べるようです。入口から中に入ってみると、まずはみやげ物屋が並んでいます。そしてみやげ物店の奥が食堂になっていました。食堂前で食事のチケットをのりまき・ふとまきとも4回分購入して、うち一枚を食堂受付に渡して食堂内に入りました。食堂はバイキング形式になっていて、結構美味しそうなものが並んでいました。のりまき・ふとまきとも美味しそうなものを皿によそい、夕食としました。このバイキング、ご飯以外にも麺類もあって、それなりにバラエティーにも富んでいて、味のほうもなかなか美味しかったです。

上が金剛山観光の食事券・下が金剛山温泉の入場券

ところで、食堂には奥に別室があり、その別室には別途、料理が厨房から運ばれていました。別室ではどうやら鄭会長ご一行様が食事をしていたようです。食事を終えて、しばらくみやげ物店を見てまわり、この日は北朝鮮発行の金剛山ガイドブックを2冊購入しました。ところで、ふとまきはみやげ物コーナーでお酒を売っていた、耳にピアスをした若い男性の現代社員は、さきほど金剛山温泉2階の絵画展でも見かけたことを思い出しました。ただ、このときはまだ『あれえ……さっきも見かけたなあ……』と思った程度でした。
午後8時30分。みんなバスに乗り込んでホテル海金剛、または雪峰号に戻ることになりました。韓国人観光客の皆さんは、しっかり時間厳守されます(笑)。バスは明るい金剛山観光施設から、再び真っ暗に近い、金網で仕切られた道を通っていきます。つつましやかな明かりがぽつりぽつりと見える北朝鮮の夜景を眺めながら、煌々と明かりがともる、立派な金剛山観光設備とのギャップを改めて感じ、複雑な気分になります……行きは気づかなかったのですが、私たちのバスが走る道路の脇を線路が走っているようです。相変わらず監視役の兵士は暗闇の中、ぽつりぽつり立っています。また、ホテルへの帰り道もミス・イーが色々と解説を速射砲のように続けています。バスに乗っている時間は10分から15分くらいでした。やがてバスはホテル海金剛の前に到着しました。私たちがホテルに入る際、ミス・キムは「明日の朝食は6時半からです」。と、私たちに説明します。6時半とはまたずいぶん早いです。
ホテルに着いて一息ついた後、のりまき・ふとまきは少しホテル内を歩いてみることにしました。まずはホテル内のみやげ物店を覗いてみると、北朝鮮のお菓子(キャンディー・クッキー)を売っています。思わず購入してしまいました(笑)。そしてホテル2階の窓から、夕方雪峰号から望めた高城の町の方角を改めて見てみたのですが、やはりほとんど明かりがなくて真っ暗です。ふと足元を覗いてみると、10数名の人たちが釣りをしているようです。釣りをしている人たちや、周囲で釣り風景を眺めている人の中には、スーツ姿の人物も混じっています。のりまき・ふとまきも釣り風景を覗いてみることにしました。
のりまき・ふとまきが釣り風景を近くで眺め出してまもなく、ひとつの釣り竿に当たりがきました。釣り上げてみると、全長30センチを越えようかという大きなヒラメです。のりまき・ふとまきは「わあ、すごい!ヒラメだ!!」。と言いながら、思わず釣り上げた竿のそばに走り寄ってしまいました。気づいたらなんとのりまきは、段田安則似の、鄭夢憲・現代グループ会長の脇に立ってしまっていました。
鄭会長は、突然見ず知らずの日本人がそばに現れても特に驚いたふうでもなく、「イルボンサラム・ヒラメ・ヒラメ」。と話していました。周囲の人たちもつられるように「イルボンサラム・ヒラメ……」。などと話しています。そばで見た鄭会長は、ふんぞりかえった感じなどみじんもなく、穏やかそうな物腰の人物でした。韓国有数の財閥の長という感じは全く受けません。また、釣れたばかりの大物ヒラメに見入っていた私たちのために、一人の人が海の中から網を上げて、これまでに釣れた魚をのりまき・ふとまきに見せてくれました。網には数匹の魚が入っていました。
2〜3分後、のりまき・ふとまきはその場を離れました。しばらく後、私たちがフロアにコーラを飲みに来た際には鄭会長たちはその場からはいなくなっていました。しかし、ヒラメが釣り上げられるたびに、ヒラメは奥の厨房の方に運ばれていました。きっと鄭会長一行は釣ったばかりのヒラメを肴に宴会をしていたのでしょう(^o^)。それにしても、私たちが釣り風景を見ていた合計10分たらずの間に、3匹のヒラメが釣れていたので、北朝鮮の高城湾は結構いい釣り場なのかもしれません。
また、フロアにコーラを飲みに行った際、生バンドのお兄さんが長渕剛の“乾杯”を唄ってくれました(^o^)。このバンドのお兄さんは長渕剛のファンらしく、よく長渕を唄っていました。バンドのメンバーは、私たちはフィリピンの人たちかと思いましたが、あとでミス・キムに聞いてみると『ロシアかルーマニアの人ではないか』。とのことです。
そんなこんなのあげく、長い一日は終わりました。色々あって疲れたこともあって、この日も午後10時過ぎには床についてしまいました。



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