巻16 特別 
−海老名の性格・その正体ー 
「論争 海老名は宇宙人か地底人か?」

Y大学教育学学士(心理学)
今 柊ニ
黒崎 犀彦
共著(原本執筆は、今 柊ニ)1994.9.30


いよいよ本研究も最後となってしまった。最後ということにして今回は当海老名先生においでいただいたのである。海老名先生を交えた研究会は、港○○のビッグボーイで行われたが、ビッグボーイでステーキを食い終えたら(海老名には有頭エビドリアを食べてほしかったが、やはりステーキしか食べなかった)エビナ駅に移動し「エビナの海老名」というのを撮ろうということになり、エビナに移動し、更にその後古本屋めぐりをするという強行軍となった。



1章 はじめに
(黒崎学士、海老名、本を読みサラダを食っている)
今:黒崎学士、あなたの前にいるのは誰ですか?
黒:今まで続けてきた当研究の当事者がいらっしゃるのではありませんか。
今:当事者というより、素材でしょう。では、素材の ノリくんこと海老名氏、ようこそ我らが研究会へ!!
海老:まあ、このくだらない私の研究を行ってくれたことに対して驚きの念を隠しきれません。まさに時代遅れの戦艦大和蔵を作った大日本帝国海軍の愚行とならび称せられる偉業でありましょう。
今:何を言っているんだかわかりませんね。では、最後の研究を始めます。

2章 海老名その現在
今:さて、当研究では海老名氏の生誕からずっとその行動、性格の変容、特徴を逐一追ってきました。そして前巻までで、大学4年の卒業までこぎつけました。卒業後の彼の行動については、また新研究を参考にしてもらうことにして、とりあえず海老名本人に現状を語ってもらうことにしましょう。
では、海老名素材今何してますか?
海老:あたしゃあスープ飲んでるよ。あたしゃあやだからね。

今:そんなことはわかっているんです!!今、何をしているかではなくあなたのオキュペーション、あ、失礼、あなたは英語はプアだったのですね。職業のことです。
海老:公務員だ。まあ、きみの好きな言葉なら公僕だよ。「あたしゃー公僕だー」という発言を期待していたのかもしれないね。
黒:…スゴ過ぎて私の出る幕はありません。
今:スゴイと言えば、最後の当研究にふさわしく、何だか外は嵐です。ところで海老名素材はとりあえずは卒業後は公僕の道をひたすらまい進してきたということですね?
海老:そうだね。うん、まい進はいい言葉だし感心している。必勝の信念といったほうがいいかな。
黒:う〜ん、わからん…
今:(海老名が何か言っているが無視して)では話を続けましょう。

3章 いよいよ本題!!海老名の正体、徹底究明!!

論証@今学士の立場〔宇宙人説〕
(海老名、何故か北朝鮮の写真集を見入っている)

今:さて、海老名が写真集に集中しているスキに、本題に入ります。今回のテーマは“海老名の正体は宇宙人か地底人か”を究明することでしたね?
黒:そうですね。私はその意見に疑問を持っているので、今学士の論拠をまずここで述べて下さい。
今:わかりました。ではまず、私が宇宙人説の論拠を列挙することにしましょう。わかりやすくするために、以下のページで箇条書きして記すことにしましょう。

海老名を宇宙人とする根拠
@星に詳しい
まず、これがあげられるでしょう。常人なら知らないような星の名称、星座、星雲、宇宙の原子構成など宇宙関係の知識が異様に豊富です。

A下痢気味だ
つまり、地球の食べ物になれていないのです。
B風貌
つまり、容姿のことです。まるで1950年代にFBIが撮影した宇宙人の写真にそっくりなのです。この容姿から宇宙人と判断する説は、かなり多くの人々から支持されています。耳もとんがっています。目もぎらついています。これは地球の大気と彼の視覚系の機能がうまく合わないためでしょう。

Cすみか
これは最近判明したことですが、海老名の住んでいる地区は厚木飛行場もあるため、UFOの往来もわかりにくいのです。その証拠にエビナ近辺にはUFOの目撃が多いときいています。
Dジミー君
根拠はありませんが、ジミー君は火星の動物です。

E英語が下手
これは母国(星)語のほかに日本語を覚えてしまったためでしょう。

…これだけの論拠があれば、あなた、海老名は宇宙人だといわずして何と言えるでしょうか?私はさらに
言及して彼はシリウス星系だと思います。この根拠については9巻を見て下さい。これで私の理論呈示は終わりです。

4章 海老名の正体、徹底究明!!
論証A黒崎学士の立場〔地底人説〕
黒:では、次に私の持論及び推察をここに発表したいと思います。以下に事例をあげます。

@旧海老名家でのこと
私もたびたび旧海老名家を訪れていたのですが、現在まで発表しなかったことがあります。それは彼の家の台所の板張りが四角く切ってあるような形をしているのをみつけてしまったことなのです。幸か不幸か誰も見ていなかったので、私はその板張りの部分をあけてみました。なんとそこにはまるで井戸のように深い穴が掘ってあるではありませんか!!
まっくらでどのくらいの深さがあるのかわかりませんでしたので、テーブルの上にあった湯飲みを下に落としてみました。5秒10秒30秒…1分とたちましたが、物音一つしません。こわくなって再び板張りのふたを閉めなおしたのでした。

AK そ○○○寮でのこと
教育実習期間中、彼はKの大学の そ○○○寮に一時居住しておりましたが、以前にも述べたごとく、研究授業の前日に彼に嫌がらせをしに行きましたよね?そのとき、電灯のもとで何かを書いている姿がまさしく、いしいひさいちの地底人を彷彿とさせたのです。おそらく、自宅から そ○○○寮までの地下通路はあったと思います。何しろ、寮の部屋に上がると畳の上を歩くたびに妙な反響音があったことを覚えているからです。
B地表についてもくわしい
彼は地学、地理学に関してなみなみならぬ知識をもっています。おそらく、地表人(地球人)の地学的知識を検証するためのものでしょう。


5章 あげあしとり
今:では、お互いの根拠を検証します。まず私から黒崎学士に聞きます。@の旧海老名家のことですが、私はこれは彼の家の地下に円盤が隠してある地下倉庫だと思うんですよね。だから、四角い板の下にはまるでメトロン星人のように円盤が隠してあるのです。ですから、今度の あ○○の家の地下にも円盤が…
黒:円盤が通過出来るほど大きな穴の入り口は一体どこにあるんですか。
今:四角い穴は小型の海老名星人が通る穴です。円盤は家が真っ二つに割れて発信するのです!!

黒:そのフッォッサマグマのようなものは確認出来ませんでしたがねぇ。
今:偽装してあるのです!ところで黒崎学士の反論はあるのですか?
黒:うーむ……
今:特にないようですね。ここで勝負は決まりました。まあしかし、私も黒崎学士の説を聞いていくらか地底人説も有力であることがわかりました。また本日は欠席しているT氏という御仁もこの地底人説を信じています。なぜなら

今:おっと意味深な発言です。しかし、私と黒崎学士の説をまとめると次のような結果になります。
つまり、宇宙からやってきた海老名が地球に下り立ったころ、地表はまだ暑かった。そのため、地下にもぐって基地を作った……
海老:バカモン!!地表が暑けりゃ地中はもっと暑い!!
今:いやいいのです。それで、地下で暮らしているうちにどんどん頭が退化した……。そしてある日地上に出てきたのが海老名本人だったのです。彼は海老名星人の中では先祖がえりでした。頭がある意味で良かったのです。そのため、海老名星との通信を再開し、今まさに地球(地表)征服をたくらんでいるのです。

しかし、先ほど登場したTという男も宇宙人のために地球征服をたくらんでいるため、憎みあっているのです。
黒:結局、一旦地下にもぐっていた彼は、マントル対流にのり地表のシマ層に押し出されてきたわけですね。そうして、その時に突然異変が起こったということになりますね。

今:うーん、見事ですね。では、本当に最後、海老名さんあなたはどこから来たのですか?正解を教えて下さい。
海老:地上の日本人です(注)。
今:黒:わかんないけどいいよな。

ーおわりー



ーあとがきー
海老名先生より一筆

(と鉛筆でなにやら書いてありますが、薄くて解読不能です。ふとまき)

(注)地上の日本人…海老名は現在 Y市福祉課で働いているが、彼が担当している Y市K町の労働者の中には自分の名前の欄に“地上の日本人”と書く人がいるとのこと。そこからこの名前を思いついたらしい。詳しいことは「畸人研究」で海老名から発表するそうスムニダ。


特別写真コーナー

・本研究を行なう際、最後なので記念に写真をいくつか撮ったのでここで一部公開することにしよう。

写真上:エビナ駅でベロを出す海老名。
やはり表紙の写真のほうがおそろしい。

写真下:海老名と今学士
当日なぜか私こと今学士は台湾で買ったTシャツを着ていくと、海老名も呼応するかのごとく台湾で買ったあやしいTシャツを着て登場。黒崎のみまともな格好をしていたがやはり奇矯な人々に見えただろうなあ。

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