洞庭湖地区
(トンジョンホ地区)



洞庭湖地区より、現在の侍中湖地図
(1935年朝鮮総督府刊・5万分の1地図・沛川里より)



 金剛山の範囲を最大限広くとった場合、一番北側に位置する地区が洞庭湖地区です。元来、金剛山は範囲を最も広くとったところで北側は叢石亭が限界でしたが、最近の北朝鮮資料では叢石亭は金剛山の一員として定着した感があり、また叢石亭の更に北に位置する、侍中湖(シジュンホ)・天鵝浦(チョナポ)・洞庭湖(トンジョンホ)といった湖と、叢石亭と並んで玄武岩の柱状節理で名高い国島(ククド)も金剛山地区の中に含めるようになってきたようです。
 実際これらの湖や島は、金剛山の中心部から直線距離にして40キロ以上と相当離れており、金剛山の地区内に入れるのはどうかな?という気もしますが、最新の資料である北朝鮮の地名事典(2002年3月・科学百科事典出版社刊)では、ついに金剛山の『洞庭湖地区』とされるに至りました。
 洞庭湖地区の観光名所としては侍中湖が最も良く知られています。現在、湖畔には侍中閣という宿泊施設があり、湖の泥を使った鉱泥治療(いわゆる泥パック)などが行なえるといいます。また、湖の近くには侍中湖海水浴場もあるとのことです。それにしても他の地区内の景勝地の知名度から考えて、この地区は『侍中湖地区』とした方が良いような気がするのですが……


(2004・5・16 完成)



金剛山とは…へ戻る

金剛一万二千峰へ戻る

のりまき・ふとまきホームへ戻る