金剛山日記
(第五巻)



万物相・天仙台頂上での、のりまき
(2003・12・4 撮影)



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2003年
9月8日(月)
いよいよ金剛山日記も第五巻に突入です。第四巻の間には果たせなかった陸路での金剛山行きを五巻中に実現したいですね〜〜
ところで……今、現代峨山は一般に株式購入を呼びかけています。学生は2株、一般は10株から購入できるそうです。ちなみに一株は5000ウォンだそうです。思ったより高くないですね〜
ところで上の記事によれば、10月から開城も陸路日帰り観光が始まるとか……開城は高麗王朝の古都で、それなりの町です。金剛山のような田舎ではありません。本当に日帰り観光が始まったら、金剛山陸路観光以上に北朝鮮社会に影響を与えると思います。
その他の金剛山観光の記事もちょぼちょぼあります。
《朝鮮日報》
「金栄浣氏の管理資金中150億ウォンが海外に流出」
第8回南北離散家族再会、「陸路」確定
「金栄浣氏、米国で140億台の不動産購入」
《中央日報》
北朝鮮が肥料支援を要請

9月14日(日)
このところ韓国・北朝鮮は秋夕(日本のお盆のようなもの)の最中で、金剛山観光関連ニュースも一段落でしたが、先日朝鮮半島を襲った台風14号のせいで、昨年に引き続き、またまた金剛山観光に支障が出たようです。ただし昨年の台風と較べて被害は小規模のようです。
また、金剛山観光について金潤圭社長はこんなアドバルーンをあげています。これによれば温井里にスキー場も出来そうですね。その昔日本植民地時代に存在した、『温井里スキー場』があった場所にでも作るのでしょうか?また、この記事で触れられている金剛山招待所とはいったいなんでしょう?現代の金剛山観光施設の隣にある金正淑保養所とは違うと思います。そして韓国政府の金剛山観光経費支援復活の動きも出てきたようです。
その他相変わらず金永浣氏の問題の追及は続いているようです。いつになったら対北朝鮮ヤミ支援問題は終わるのでしょうか?

9月17日(水)
金剛山で交通事故があったようです。パンクが原因でバスが横転したようで、かなりのけが人が出たようです。
いよいよ対北朝鮮ヤミ支援問題に関連して、現代から韓国政界へ流入したお金を貰った政治家が話題となりだしました。どうもこれでこのところもめ続けていた対北朝鮮ヤミ支援問題に一応の決着が図られるようですね。
《朝鮮日報》
「不正資金関連議員らを今月中一括召還」
今週から収賄容疑の政治家召還へ
「召還対象の現役議員、16日中に通告」
現役議員3人を18日に同時召還
「収賄容疑」朴柱宣議員が自主出頭
高齢の離散家族 家族一人同伴が可能に
【議員召還】「国会で対北事業黙認」の見返り?
MBC、現代グループの歴史を扱ったドラマを制作
「現代から収賄容疑」元議員2人を来週召還へ
《中央日報》
統一長官「北朝鮮の改革意志は評価できる」
南北、軍事実務会談を開催
《東亜日報》
現代秘密資金事件で与野党議員3人を召還
それにしても……MBCの現代グループのドラマ、面白そうですね!!見たいなあ!!

9月19日(金)
ここ一両日、金剛山関連の記事はちょぼちょぼ見られます。
《朝鮮日報》
光州市長を捜査 現代から収賄容疑
離散家族再会第一陣、20日陸路で訪朝
離散家族再開団564人が20日訪朝へ
《中央日報》
【写真】京義・東海線の連結工事の着工から1年
丁統一長官「北朝鮮、経済協力による緊張緩和を認識」
《東亜日報》
[社説]ハンナラ党議員、検察の出頭要求に応じるべきだ
1年ぶりの南北軍事協議
現代秘密資金授受疑いの前議員2人、来週に召還
ところで、金剛山観光にかなり大きな変化があったようです。まず10月の観光日程が大幅に追加になったようです。もう10月は金剛山観光は毎日催行される感じです!!。これはホテル海金剛そばに新たな宿泊施設が建設され、そこに殺到している金剛山観光客が宿泊出来るようになる予定のため、出来ることのようです。宿泊施設は更に拡大予定で、温井閣隣の金正淑休養所、そして金剛山旅館というかつて北朝鮮側が建設した宿泊施設を改造して韓国からの観光客が泊れるようにするといいます。その上にユースホステルも建設予定ともいいます。
また、現在行なわれている海路ー陸路、陸路ー陸路の観光内容もかなり変更され、金剛山旅館そばにあるレストラン、金剛院も本格稼動させるようです。これまで北朝鮮側のはっきりしない(というよりも妨害に近い)姿勢が主因で、なかなか軌道に乗らなかった金剛山観光……しかし9月1日の陸路観光復活以降、妙に順調なことが気になります。もちろん北朝鮮相手の話なので、油断は禁物なのですが……これまでとはかなりはっきりと流れが変わった感じがします。この先にいったい何が待っているのでしょうか??

9月24日(水)
金剛山観光の旅行日程の変更など、昨今の金剛山観光の変化についてはまだ現代峨山のホームページにアップされていないため、当『金剛一万二千峰』での紹介はもう少し後になりそうです。
このところの金剛山関連の記事は、やはりヤミ支援問題続報と離散家族再会です。
《朝鮮日報》
金剛山で離散家族再会
【現代不正資金】金鎔采氏を召還へ
涙の別れ
検察、金永浣氏の強制帰国措置着手へ
《中央日報》
【写真】惜しい離別
《東亜日報》
99歳の老母の涙

9月27日(土)
対北朝鮮ヤミ支援問題の一審判決が出たようです。5人の被告には執行猶予つき有罪判決、1人には罰金の判決が下されたそうです。執行猶予つき有罪判決を受けた中には、金潤圭・現代峨山社長がいます。有罪でかつ執行猶予つきとは、いわゆる『玉虫色』決着ということなのでしょうか?もっとも疑惑の核心犯ともいえる朴智元氏は今回、判決が下りなかったので、朴氏は実刑を食らうかもしれません。
《朝鮮日報》
「対北送金疑惑」3人に執行猶予
「対北送金は統治行為はない」
【対北送金有罪判決】「法治主義破棄の責任」
《中央日報》
「北朝鮮送金」の6人全員に有罪判決
《東亜日報》
対北送金事件関係者に有罪判決

10月1日(水)
金剛山関連の記事は、やはりちょこちょこ目につきます。
《朝鮮日報》
「秘密送金」判決、対北透明性が基準になるべき
「現代事件関わりの議員、国監以降に法的処理」
現代峨山、4億2000万ドルを北に支給
故、鄭夢憲会長夫人、経営に当たる見通し
金剛山とは直接関係ありませんが、現代峨山が行なっているもうひとつの大事業、開城工業団地もそれなりに話が進んできたようです。それにしても現代峨山は98年11月からの5年足らずの間に、北朝鮮に約500億円のお金を渡し、会社は400億円以上の損失を出したのですか……本当、よくつぶれないなあ〜〜

10月6日(月)
ここ数日、金剛山関連ニュースはほとんどありません。ハンナラ党が対北朝鮮ヤミ支援問題に関して、再び特別検事制を行なおうとしているとの記事くらいです。
中央日報にはこのような興味深い写真と記事がありました。それにしてもずいぶんとまた大きな土産物セットですね〜〜
南北朝鮮関連では、京義線側の陸路を通って平壌の鄭周永体育館のオープン式典に、韓国側の関係者が向かったことが取り上げられています。金剛山の陸路は9月1日の復活後、これまで順調に使われているようです。京義線側も韓国側からの開城観光が予定されていますが……どうなるのでしょう?

10月8日(水)
9月後半から北朝鮮の日本人観光客受け入れ再開にともない、10月の内金剛ツアーが復活したため、のりまきも内金剛行きを検討したのですが……仕事の都合で断念しました。ただ、この記事を読む限り、どうも人数不足で催行できなかった感じです。来年こそは北朝鮮からの内金剛ツアーが行なわれたら、是非参加して内金剛万瀑洞を見たいです!
実は先日私のところにメールがありまして、そのメールによれば、昨日から日本人の団体が陸路から金剛山観光に行っています。私の知る限り日本人一般観光客の金剛山陸路一番乗りです。また、これは知らなかったのですが、4・5日と開かれた世界旅行博2003で、金剛山観光の宣伝もされたようですね〜〜世界旅行博、行きたかったのですが、昨晩までこの情報を知らなかったので残念です。この記事によると11月には仙台からの金剛山ツアーも行なわれるとか……金剛山観光はそれなりに注目されてきているようです。のりまきの金剛山陸路旅行の日程はなかなか決まりませんが、焦らずに3回目の金剛山を目指したいと思います。

10月14日(水)
金剛山観光関連の記事はこのところ一日に1〜2件程度と一段落です。陸路観光も再開後順調のようで、予約殺到もあって温井閣前に新たにテント村を作ったようです。おかげで金剛山陸路観光は10月10日から毎日出発となったようです。
韓国と北朝鮮の南北対話も地道に続いているようで、金剛山関連では更なる金剛山観光の充実・東海線の鉄道と道路の連結・離散家族の面会所の建設等の“懸案”について、話し合われていくようです。
ただ、ここのところ人気低下で迷走気味の盧大統領が、『再信任』のために国民投票の実施を提案したこともあって、韓国政界が流動化しそうな雰囲気です。そうなるとまた金剛山観光の行方も見えにくくなります。
《朝鮮日報》
北、「総書記、故・鄭夢憲会長の遺族に贈り物」
北側京義線・東海線に6000万ドル追加支援
14日から平壌で南北閣僚級会談
「他殺容疑なし」鄭夢憲氏自殺事件終了
「権魯甲被告、さらに3000万ドルを授受」
現代商船職員が証言したカネの伝達過程
《中央日報》
平壌閣僚級会談、4日間の日程をスタート
「権氏、360億ウォンを追加授受」検察、故・鄭会長供述を公開

10月19日(日)
金剛山関連の記事はやはり少なく、ここのところ大きな動きはありません。ただ、今回の南北閣僚級会談が主に核問題で意見が食い違い、実質的な話し合いにもならずに終了したため、金剛山観光の充実や南北離散家族の面会所建設などの話には進展が見られませんでした。
《朝鮮日報》
南北閣僚級会談、核問題で意見の食い違い
南北、閣僚級会談で熾烈な攻防
平壌閣僚級会談でも「再信任」が話題に
平壌の南北閣僚級会談、進展なし
「故、鄭会長、権魯甲被告に560億送金」
南北、「核問題」めぐり駆け引き続く
南北閣僚級会談が成果なく終了
《中央日報》
北朝鮮、南北閣僚級会談で韓国保守団体の解体を要求
林東源元特補が金剛山観光…北側関係者と接触も
土地公社の金辰浩社長「開城工業団地入居、急がないように」
南北閣僚級会談、「核問題」などで隔たり狭められず
民族平和祝典聖火伝達式の南北走者
《東亜日報》
韓国、次回6者会談への出席を説得 南北閣僚級会談第2日
南北閣僚級会談、物別れ
北朝鮮の核問題はどうも膠着状態のようです。もはや核兵器くらいしか切れるカードがないのでしょうか?このところの核問題に関する北朝鮮の態度の硬さは異常さを感じます。
金剛山とは直接関係はありませんが、開城工業団地の記事も載せてみました。少し前には10月中にも韓国側からの開城観光が始まるような景気のいい話もあったのですが、やはり対北朝鮮の話は順調にはいかないもののようです。金剛山陸路観光もすぐに始まるような話だったのが、話が出てから陸路観光が定着するまでに、結局2年半あまりもの年月がかかりました。開城は北朝鮮有数の都市であり、田舎の金剛山と比較しても韓国からの観光客を呼ぶには高いハードルがあると思います。工業団地の順調な稼動と韓国側からの開城観光の開始までにはまだまだ一山二山がありそうです。
ところで……金剛山の次なる課題は、以前から話題の『常設離散家族面会所』の建設問題となってきたようです。北朝鮮側は建設を強く希望しているようですが。どうも北朝鮮の言うなりに建設すると、離散家族の面会所というよりも、北の望むような『南北交流事業』が行なわれる建物として、面会所が使用されるような気にもなります。さて、どうなりますやら……
さて、韓国語の朝鮮日報記事によると、金剛山にまたまた宿泊施設が建設されるようです。今度はホテル海金剛前に収容人員200人あまりのペンション34棟と、金剛山温泉周辺にテント20張りを建て、200名あまりの金剛山観光客を宿泊させるようです。

10月21日(火)
今日の第一ニュースは、現代グループの後継者に、8月に飛び降り自殺をした鄭夢憲氏の妻が就任したというニュースです。まあ、少し前からこの話は囁かれていましたので、あまり不思議ではないのですが……記事によれば鄭夢憲氏の娘も現代グループに入社するとか……現代グループの事業の中核には、もちろん金剛山観光をはじめとした、対北朝鮮事業があります。
この現代グループの北朝鮮事業は、韓国随一の大立者との名声をほしいままにしていた先々代(鄭周永氏)の晩節を汚し、韓国一の財閥後継者とされた先代(鄭夢憲氏)を飛び降り自殺へと追いやった、実に業の深い事業です。そんな世界に鄭夢憲氏の妻のみならず、長女まで飛び込んでいくとは……鄭夢憲氏の娘さんも『私は別の道を行く』。とは言えなかったのでしょうか??もうこうなると理屈で割り切れる話ではないのかもしれません……
《朝鮮日報》
「92年以降、対北支援26億ドル」
故・鄭会長夫人、現代エレベーター会長に選任
現代構造調整本部が近く解体へ
現代グループがヒョン・ジョンウン会長体制へ
《中央日報》
「権魯甲氏の海外口座に送金」李益治・金忠植両氏も供述

10月26日(日)
10月7〜9日にかけて、金剛山陸路観光を行なわれた方のご好意で、当ホームページ『金剛一万二千峰』にて、ホットな金剛山陸路観光の旅行記を紹介できることになりそうです。その方は金剛山旅館隣の北朝鮮レストラン『金剛院』で、豚肉やアヒルの焼き肉などの『北朝鮮特別料理』を体験するなど、なかなか貴重な経験をされたようです。
このところ金剛山観光は安定的に運営されているようで、特に大きなニュースはありません。唯一、東亜日報のこの記事を読むと、故・鄭夢憲会長の後継者となった妻の漢字名は『玄貞恩』と書くということがわかりました。
あと……金剛山とは関係ないのですが……韓国のプロ野球は現代が優勝しました。現代のオーナーは鄭夢憲氏だったそうです。新オーナーはやっぱり奥様??

10月28日(火)
10月26日、金正日氏の側近で朝鮮アジア太平洋平和委員会の金容淳委員長が死亡しました。朝鮮アジア太平洋平和委員会は金剛山観光の北朝鮮側窓口も主要業務のひとつとしている機関です。つまり金容淳氏は金剛山観光の北朝鮮側の責任者でもあったわけです。死因は交通事故での負傷であったとのことです。北朝鮮での交通事故は、拉致被害者の『死亡理由』のひとつにも挙げられており、当然のように金容淳氏の死亡にも疑惑の声が上がっています。
8月には韓国側の金剛山観光責任者の鄭夢憲氏が飛び降り自殺、そして10月には北朝鮮側の責任者、金容淳氏が謎の死亡……金剛山観光はどこか呪われているのでしょうか?
あとは、96年以降の韓国企業の北朝鮮投資額の総額が11億5000万ドルにおよぶという記事が要注目でしょう。それにしても、金剛山観光も相当な投資額(1億4481万ドル、約170億円)だと思いますが、琴湖に建設中の原子力発電所への投資額はものすごい額ですね!
《朝鮮日報》
企業の対北投資が11億5000万ドル
来月5日南北経済協力推進委開催へ
「権魯甲被告、普段1人分30万ウォンの食事楽しんだ」
《東亜日報》
現代・玄貞恩会長、初の公式出勤
ところで金剛山観光についてですが、どうやら12月中に雪遊びが出来る施設が金剛山にオープンするようです。今後、初心者用スキー場の建設も計画しているといいます。ちなみに場所は日本植民地時代に『外金剛スキー場』があったあたりと思われます。

11月2日(日)
ようやく陸路での金剛山旅行の話が具体化しつつあります♪来月始めには金剛山へ行けそうです。順調に行けば、今週中にも『金剛山へ出発まであと○○日』……との、旅行準備バージョンが開始できる予定です。
今回はこれまで2回と違い、『温井ビレッジ』という宿泊施設に泊ることになりそうです。さてはてどんな所なのでしょう?温井ビレッジ???
金剛山関連のニュースは少ないものです
《中央日報》
現代ー北朝鮮、白頭山にカジノ事業を進めることで合意
《朝鮮日報》
「第五次南北赤十字会談」11月4日開催へ
現代「北朝鮮内5カ所にカジノ設置」
南北協力基金貸出制度改善策を検討
「北核問題にも対北朝鮮支援は増加」
朝鮮日報の南北協力基金と対北朝鮮支援の話は、金剛山とは直接関係ありませんが、南北の関係は核問題等、色々な問題があっても地道に続いているな〜〜ということがわかるので載せてみました。朝鮮半島の南北融和を象徴する金剛山観光は、まもなく開始満5年になります……長い途中中断2回を含め、様々な紆余曲折がありながら5年持ってしまいました。金剛山観光の次の5年間には、いったいどんなことが起こるのでしょうか?
そしてまた『離散家族の面会所』について話し合われるのですね……この問題もなかなか解決しませんが、近いうちに『妥結』して、金剛山に大きな『南北離散家族常設面会場』が出来るかもしれません……

11月6日(木) 金剛山へ出発まであと26日
いよいよ『金剛山へ出発まであと○○日』とのフレーズの復活です♪3回目の金剛山ですが、今回は初の陸路観光です。陸路で軍事境界線を越えて北朝鮮へ入国ですわけですが……どんな旅になるでしょうか?
11月4・5日と、金剛山陸路観光についての記事が読売新聞、産経新聞に掲載されたようです。日本のマスコミも金剛山観光を認知しつつあるのでしょうか。
当の金剛山情勢も動き出したようです。
《中央日報》
開城工業団地建設をめぐり、土公と中企協が神経戦
「現金50〜60億積んだ車走れるか」権氏側が現場検証要求
南北赤十字第5回会談を4日から開催
【写真】南北首席代表が握手
金剛山面会所、原則合意
金剛山面会所、観光客らも利用
《朝鮮日報》
「現金40億積んだ車走れるか」権魯甲被告裁判で検証へ
南北、「金剛山面会所建設」で歩み寄り
離散家族面会所、金剛山で来春着工へ
「来年上半期に開城団地着工」で歩み寄り
KCC会長、現代エレベータ株ー12.82%買収
《東亜日報》
きょう平壌で第7回南北経済協力会議
いよいよ金剛山に南北離散家族の面会所の建設が始まるようですね〜〜半ば予想されたことでもありますが、面会所は観光客も利用することを考えているようです。
現代グループはまた揉めているのですね……現代峨山もなかなかすっきりとしません。

11月11日(火) 金剛山へ出発まであと21日
金剛山陸路観光は、かなり頻繁に日程等が変わっているようです。9月の後半には観光コースが変更となり、10月10日からは大学生団体旅行者用の宿泊施設が完成したため、陸路観光が毎日出発するようになりました。11月1日からは一般観光客が利用する陸路ー陸路と海路ー陸路コースが交互に実施されることとなりました。
そして12月1日からも変更があるようです。これら経緯は把握した上でまとめていきたいと思います。
私たちの金剛山出発は12月に入ってからとなるので、12月1日の変更の影響を受けます。旅行日程の変更だけではなく、宿泊施設も変わり、『金剛ビレッジ』に泊ることになりそうです。金剛ビレッジとは、旧海路3泊4日観光用に作られたコンテナハウスを改造した宿泊場所です。さてはて、どんなところなのやら……
金剛山関連の記事はぼちぼち見られます。
《中央日報》
北朝鮮への電力支援要求で、開城工団交渉「足踏み」
現代峨山・金潤圭社長、11日平壌訪問
国会、監査院に南北協力事業・民主化運動事業会・KBSの特別監査要請
《朝鮮日報》
KCC「玄貞恩会長を交代する可能性も」
南北「開城工団1万坪余来年中に開発」
金潤圭社長「金剛山の水をソウルまで引っ張ってくる」
現代グループの経営権は誰の手に?
故・鄭夢憲会長の解喪祭
《東亜日報》
離散家族面会所、6000坪規模で設置…来春にも着工
故鄭夢憲会長の未亡人が会長のKCC、経営権争いが一段落
それにしても……相変わらず現代グループのゴタゴタは続いているようです。赤字続きの金剛山観光を始めとした対北朝鮮事業に対する態度がゴタゴタに大きな影響を与えているようですね……これからいったいどうなりますやら。

11月13日(木) 金剛山へ出発まであと19日
金剛山行きまであと20日を切りました。のりまきの仕事の都合もあって、準備等が本格化するのは来週に入ってからになります。金剛山関連の記事は…
《朝鮮日報》
非転向長期囚20人余、金剛山訪問申請
10月の金剛山観光客が3年来最多
南北貿易額が33.1%増加
それにしても…非転向長期囚とは、囚人なのですから牢獄に入っているわけでしょう??囚人が観光に行けるのでしょうか???ところで10月以降も金剛山観光は好調のようです。12月の予約も1万人を超えようとしているとか……朝鮮日報の韓国語記事は、もっと詳しく書かれていますが、これによると大学生の金剛山団体旅行は20万ウォンという極めて低料金だとか……ちなみに大学生団体客たちは、金剛山温泉そばのドーム型宿泊所に泊っているようです。

11月17日(月) 金剛山へ出発まであと15日
現代グループが揉めています。要は故鄭夢憲氏の叔父と妻の争いなのですが……この争いの結果によっては金剛山観光を始めとする現代グループの対北朝鮮事業に大きな影響が現れると思われます。
《朝鮮日報》
政府、非転向長期囚の金剛山訪問を不許可
KCC「現代グループを事実上系列編入」
「鄭相永KCC名誉会長、5%ルール違反の疑惑」
鄭相永KCC会長が現代グループを買収
KCC・鄭相永会長、650億の評価差益
「KCC問題、市場機能に任せる」
「軍事費転用可能性を承知で対北送金した」
玄貞恩会長「現代を国民企業化」
《中央日報》
南北交易額「前年の33.1%増」
【写真】遠足に出かけた北朝鮮住民ら
《東亜日報》
KCC、「現代グループ買収完了」を公式宣言
KCCの現代グループ買収作戦は成功したかのような勢いですが……どっこい玄貞恩会長(鄭夢憲氏未亡人)側も負けてはいないようです。鄭相永氏は対北朝鮮事業の見直しを考えているようですが。意外とこれが落とし穴になるかもしれません。企業家としては著しい不採算部門である対北朝鮮事業を切り捨てることは、ある意味当然の決断なのでしょうが……巨額の赤字を垂れ流しつつ明日、満5周年を迎え、今なお継続している金剛山観光を考えてみても、対北朝鮮事業にはかなりの支持者があると思われます。
ところで……中央日報の写真は珍しい内金剛の写真ですね〜〜出典どこかなあ??

11月18日(火) 金剛山へ出発まであと14日
今日は金剛山観光開始5周年です。なんだかんだ言って5年持ってしまいました……金剛山観光……次の5年はいったいどのような展開になるのでしょうか?
《朝鮮日報》
金潤圭社長「ソウル・元山直行航路開設を北に提案」
玄貞恩会長「国民株成功させる」
「現代の株式買収制限要素を調査」
KCC「18〜19日中に対応策発表」
権魯甲被告裁判の現場検証 21日に実施
鄭夢九会長、「現代事態で中立」宣言
《中央日報》
現代峨山社長「ソウルー元山直行路の開設を北に提案」
現金50億ウォン積んだ乗用車、21日に「走行実験」
現代グループの内輪もめですが、少し風向きが変わって来た感じです。どうも現代グループの買収を仕掛けたKCC側のやり口がかなり強引であったらしく、現代一族(鄭氏)内でも反発を買っているようです……なんだか良くわからないのですが……金剛山観光を止めようとすると、どこかで誰かが足を引っ張る感じがします。

11月20日(木) 金剛山へ出発まであと12日
相変わらず現代グループの経営権問題は揉めています。ここに来てKCC側も『対北朝鮮事業は現代峨山の金潤圭社長に相談しながら進める』。と言い出したようです。対北朝鮮事業の切捨てで現代グループの再生を目指すのがKCC側の売りだったはず……対北朝鮮事業を切り捨てることなくこれまで通り行なっていくのならば、その経営は故鄭夢憲氏の未亡人の方が適任では?
あと……鄭夢憲氏から民主党幹部に渡されたとされる裏金(いわゆるワイロ)の現金輸送方法に関するドタバタは多いに笑えます。現金輸送実験は明日、24通りの方法で行なわれるそうです。見てみたいな(笑)。
《朝鮮日報》
「40億〜50億積んだ車」24の方法で実験へ
玄貞恩会長の墓参り
北「来年も北南交流拡大に努力」
「現代の国民株発行は経営権死守を意味」
「国民企業化は故・鄭前会長の遺志」
玄会長・KCC、現代経営権争いが激化
北、「現代、開城工団モデル団地を来春着工」
「北、静かに市場を開放中」
KCC、国民株発行禁止仮処分を申請
駐韓米大使「対北経済協力は慎重に行うべき」
《中央日報》
【写真】買い物に行く北朝鮮女性
【写真】拍手する北朝鮮側の女性参加者ら
《東亜日報》
故鄭周永・鄭夢憲会長の墓参り

11月24日(月) 金剛山へ出発まであと8日
いよいよのりまき・ふとまきの3回目になる金剛山出発が迫ってきました。今回は陸路観光ですので、旅も前二回とは違った感じになるのではないでしょうか?我が家ははやのりまき・ふとまきの旅行の荷物が散乱しだしました(^o^)
このところの金剛山関連ニュースはあまり多くはないです。このところの金剛山情勢は落ち着いているようです。
《朝鮮日報》
「現金40億積んだ車」スムーズに走行
来年から金剛山観光に快速船利用する
南北出入国管理事務所、来年中旬に本格稼動
《中央日報》
「50億ウォン車」現場検証は検察が“完勝”
【写真】北朝鮮高城で「屋台」登場
南北出入国管理事務所、来月中旬に本格稼動
【写真】家を直す北朝鮮の人々
ワイロ現金輸送実験は、すったもんだのあげくに『現金輸送は可能』との結論が出たようです。お疲れ様というかなんというか……
最近の金剛山関連記事で注目は中央日報の写真入り北朝鮮紹介記事です。どうも金剛山観光5周年で北朝鮮を訪れた中央日報の記者あたりが撮影した写真をもとにした記事のようですが……なかなか興味深いですね〜
金剛山観光の快速船利用は、よく考えれば??の記事です。そもそも雪峰号が現在でも運行されている原因は、金剛山における宿泊施設不足にあります。船内で約260名が宿泊できる雪峰号がなければ、金剛山観光客の受け入れに大きな支障が出ます。
ただ、北朝鮮側施設の金剛山旅館と金正淑保養所の改修が行なわれ、更にホテル海金剛前のペンションが完成すれば、確かに現在雪峰号が担っている260名の宿泊分くらい何とかなるでしょう。そうなると何故海路観光を残すのかが疑問です。陸路だけで充分ではないでしょうか?
これには、多分北朝鮮側に支払う『観光料』の問題が絡んでいると思われます。現代峨山は海路観光は1人あたり100ドル、陸路観光は1人あたり50ドルの観光料を北朝鮮側に支払っているといいます。そのため、より多くの観光料を支払う海路観光の全廃は、北朝鮮側への配慮もあって、難しいのではないでしょうか?
それにしても……金剛山観光受難の期間、孤軍奮闘してきた雪峰号が来年には金剛山観光から引退する予定なのですか……少し寂しいような気もします。

11月26日(水) 金剛山へ出発まであと6日
3回目の金剛山まであと一週間を切りました。我が家には大きなリュックが二つ、並んでおります。今回は初回の金剛山と同じく冬の旅行……正直荷物は多いです。そしてまた帰国時にはよくわからない北朝鮮グッズなどなど、買ってくるのだろうな(笑)。
今回の注目記事は
《朝鮮日報》
変化の真っ只中にある北朝鮮・高城
でしょう!金剛山観光が始まって5年が経過し、金剛山観光の地元にあたる高城にも金剛山観光の『恩恵』が現れてきたようですね。高城は北朝鮮国内の変化の先頭を切っているのでしょうか?それとも高城は文字通り特別区で、北朝鮮の他の地域とは隔離される形になってしまっているのでしょうか?正直北朝鮮側から金剛山に行くことが出来れば、興味深いこの問題に大きなヒントが得られると思うのですが……

11月27日(木) 金剛山へ出発まであと5日
我が家にはあらかたパッキングの終えた大荷物が二つ、デーンと鎮座いたしました。いよいよあさって、韓国に向けて出国しまして、5日後には金剛山に陸路で向かいます。
金剛山関連の記事では、現代グループのゴタゴタが続いているとの記事が目につくくらいです。
《朝鮮日報》
「KCCの現代エレベーター株処分禁止を申請」
このゴタゴタ、いつまで続くのでしょうか?ところで金剛山ドットコムには、金剛山旅館の改修が来年3月頃完成する予定であることと、改修後に北朝鮮のスタッフがホテルの従業員として働くとの話が出ていました。なんでも木蘭館と金剛院など、レストランで北朝鮮側スタッフが就労して特に大きなトラブルもなく、自信を深めているのだとか……この話、昨日取り上げた高城の変化についての話と似ていますね。

11月28日(金) 金剛山へ出発まであと4日
いよいよ明日、韓国に向けて出発です♪今回はどんな出会いが待っているかな?楽しみ楽しみ♪
金剛山関連のニュースとしては、対北朝鮮ヤミ支援問題での第二審判決が下ったというニュースがあります。それにしても韓国の裁判は早いですね〜〜
《朝鮮日報》
「対北送金控訴審」林東源被告に執行猶予

11月29日(土) 金剛山へ出発まであと3日
今日、韓国に向けて出発です。夕方の飛行機で日本を発ち、今晩はソウルに泊り、明日の夕方にまず束草へ行く予定で、金剛山は12月2〜4日になります。今回もまた天気が心配で、どうも4日の天気がかんばしくないようです。4日は予定では万物相に行く予定なので、今回もまた雨中の万物相にならないかどうか、心配です。
では、行ってまいります。帰国は12月6日の予定です_(._.)_。

12月6日(土)
帰国いたしました……今回は3日間とも天候に恵まれ、充実また充実の金剛山旅行となりました。陸路の軍事境界線越えも大変に面白く、また、金剛山観光自体も前回と較べて色々と変化を見せていました。これからホームページ上で色々と紹介していきたいと思います。

12月7日(日)
韓国国内にいる間、高速バスのラジオから時々金剛高麗(KCC)会長の鄭相永氏と、現代グループの玄貞恩氏との争いの話が流れていました。私たちが日本を発つ時点で故・鄭夢憲氏未亡人の玄貞恩氏側が有利となっていましたが、どうもその流れが更に強まったようです。この争い、どうも道義的に鄭相永氏側に不利だったようです。また、対北朝鮮事業に対するKCC側の消極姿勢も問題となった感じです。
《朝鮮日報》
「現代不正資金政治家2〜3人に令状」
現代峨山、温泉場・文化会館の賃貸料払えず
束草で南北鉄道・道路実務接触へ
「現代エレベーター株取得」3ファンドがKCCに系列編入
「収賄容疑」朴智元被告に懲役20年求刑
玄貞恩会長「経営権防御」の見通し
KCC「株式処分禁止の異議申請提起」
「南北貿易による利益創出、期待以下」
「現代から授受」議員2人に令状
《中央日報》
【写真】北朝鮮警備兵の前を歩く観光客
【写真】大雪が降った金剛山
朴智元被告に懲役20年求刑、対北朝鮮秘密資金送金の公判結審
朴柱千・李訓平両議員に逮捕状「現代から5000万ウォン授受の容疑」
南北東海線の軍ホットラインを開通
《東亜日報》
朴柱千・李訓平両議員に逮捕状を請求

金剛山観光は前回・前々回と較べてかなり大きく変わっていました。九竜淵コースの木蘭館、三日浦コースの丹楓館、そして金剛山旅館の脇の金剛院といった北朝鮮側が運営を行なうレストラン・売店が出来ていて、金剛山観光客の多くが利用していました。店員である北朝鮮側の対応には、まだ不慣れな点があるものの、それなりに頑張っていました。
また、現在建設中の南北連結の東海線鉄道・道路の工事現場や、温井里近郊で進められている金剛山観光用の簡易スキー場建設現場などでも、韓国側が提供した重機を使いながら、大勢の北朝鮮の人々が建設に携わっている姿が見られました。北朝鮮側と韓国側の接触機会は確実に増えてきています。
現代峨山の経営危機は続いているようですし、北朝鮮情勢自体、まだまだとても楽観が出来るわけでもないのですが、金剛山観光も開始から5年が経過して、少しづつ少しづつではありますが、その成果が見えてきた面もあるようです。今回の旅行中の韓国新聞の記事の中で、そんな“変化”の匂いが感じられる記事がありましたので、↓にて紹介したいと思います。
《朝鮮日報》
「韓流熱風」が北朝鮮にも上陸
「北の住民、忠誠心よりはカネに関心」
北の新世代に韓流熱風が拡大
《中央日報》
北朝鮮の対韓国経済依存度が増加

金剛山観光を始めとする南北経済交流などの結果、外からの風が入り込んできて、北朝鮮の硬直した体制も徐々にではありますが解体しつつあるのかもしれません。今後の流れにますます注目していきたいと思います。

12月13日(土)
このところ金剛山観光関連の記事はあまり多くないようです。金剛山情勢は落ち着いているようです。
《朝鮮日報》
KCC「対北事業で収益出す自信ある」
「南北経済協力の制度化を引き続き推進」
裁判所、KCCの仮処分申請受け入れ
金潤圭現代峨山社長が訪朝へ
現代商船社長「裁判所の決定尊重するが残念」
朴智元被告に懲役12年・追徴金147億
「現代エレベーターの新株発行を禁止」
朴智元被告に懲役12年
《中央日報》
「南北一万人往来時代に」統一部長官
北朝鮮送金事業、朴智元前長官に「懲役12年」
《東亜日報》
現代資金受領の朴智元氏に懲役12年刑
どうも今度は裁判所が金剛高麗化学(KCC)側に有利な決定を下したようで、現代グループの内輪もめはまだまだ続きそうです。ところで、今回の金剛山旅行の旅行記は、とりあえず非武装地帯と南北連結鉄道の工事状況についての現況をまとめる作業を先行させています。その中で北朝鮮側の作業員についての説明もあるのですが、次の写真などは、結構参考になるのでは?
【フォト】開城のスケッチ

12月23日(火)
このところ金剛山関連ニュースは少ないです。陸路観光はほぼ定着して、次は来年春に予定されている金剛山旅館の利用開始ですが、内金剛(毘盧峰)や叢石亭の観光開始についても北朝鮮側と“合意”したとの話もあります。(朝鮮日報韓国語版のこの記事を参照)。来年はこの2年あまりの宿題である、北朝鮮側からの内金剛行きを計画したいと思っていましたが、ことによると今度も韓国側から内金剛(毘盧峰)や叢石亭行きを目指すかもしれません。
《朝鮮日報》
「京義・東海線の一部区間、南北交互で運転」
今年最後の南北会談が今月17日開催へ
「南北経済協力は競争力強化の新しい突破口」
今年の南北交易額、初年の39倍に
「米、先端兵器を韓半島DMZに配備」
クリスマス控え対北朝鮮支援がピーク
《中央日報》
今年1〜11月の南北貿易額は6億7000万ドル
今日から平壌で南北経済協力実務会議
南北経協、韓国人の民事・刑事処罰めぐり隔たり
ソウル〜開城〜平壌を通信網で連結…来年4月から試験施行
今年の南北交易額「初年度の39倍」に
京義・東海線の国境に「南北出入事務所」オープン
《東亜日報》
南北経済協力の実務会談

また、この「女子プロバスケットボールが平壌で開幕戦開催へ」という記事を読むと、半島西海岸の京義(平釜)線のDMZ陸路通行についても話が進められているようですが、やはりまとまるまでにはもう少しかかりそうですね。また、中央日報にも「北朝鮮、開城工業団地の税関・出入規定を発表」という記事がありました。当ホームページ『金剛一万二千峰』では、金剛山観光に注目をし続けていますが、開城の方も近い将来、工業団地の本格開発開始とともに、韓国側からの観光が開始されるのでは……と見られています。これからは韓国側からの開城観光の行方にも注目をしていきたいと思います。

12月27日(土)
来年の1月10日に束草を出航する便を最後に、雪峰号は運行を休止するそうです。金剛山観光が最も厳しかった時代、韓国と金剛山間の行き来を担いつづけてきた雪峰号……お疲れ様でした_(._.)_
なお、海路観光は当面休止となり、しばらくは2日に一回出発する陸路観光のみとなるようです。
金剛山観光情勢は、また動きが出てきました。
《朝鮮日報》
南北出入管理事務所の開所式が開催
南北出入事務所がオープン
南北出入事務所からみた南北関係
現代社長団の去就、年内決定の見通し
現代グループ社長4人が辞任
《中央日報》
平壌市民が選んだ「2003年10大ニュース」
《東亜日報》
[オピニオン]「北朝鮮の10大ニュース」
朝鮮日報の社説『南北出入事務所からみた南北関係』は、頷けるところが多いです。たしかに南北の関係が密になって来ていることは感じますが、それによる北朝鮮側の“変化”があまりにも少ないように思えます。ただ、意外と変化は急に発生することもありますので、私たちも南北対話の流れを注意深く見ていく必要があると思います。
それにしても今、東海線・京義(平釜)線それぞれで15〜25トントラックが1日平均で18〜20台も南北を行き来しているのですね。私たちが束草で見かけた枕木を積んだトラックも、その南北往復のトラックの一部だったのでしょう。東海線臨時道路も15〜25トントラックの運行にも用いられるので、比較的整備がされているのでしょう。

12月31日(火)
2003年も今日で終わりです。本年一年間、『金剛一万二千峰』どうもありがとうございました_(._.)_
年末にかけての金剛山関連のニュースとしては、南北の協調を内外に示すような、韓国側から北朝鮮への各種援助の話が多いです。金総書記も『わたしたちの商売相手は韓国しかいない』。と、実にリアルな情勢分析を行なっていますし、北朝鮮の経済改革は対南事業関係者が先頭になっていて、今や北朝鮮の最大の味方は韓国となりつつあるようです。
実は、今回の金剛山観光でも気になったのですが、最近の韓国と北朝鮮との関係には、ややもすると『お互いになかよくやっていくのだから、外国はあまり口出ししないで欲しい』。といった感じに近いオーラが漂ってくるところがあります。
北朝鮮情勢は国際的重大関心事なのですから、いくら韓国と北朝鮮がお互い合意をしたとしても、周囲の国際情勢を全く無視する訳にもいかないでしょう。全く同じようなことが日本にも言えて、対北朝鮮政策を進めるにあたって、韓国と北朝鮮との関係を考慮に入れないわけにはいかないと思いますが……来年はどうなるのでしょう?北朝鮮情勢??
《朝鮮日報》
金総書記「韓国企業家を粗末に待遇するな」
北、独立採算制実施 企業の統廃合進行中
南北の冬季スポーツ交流を推進へ
現代エレベーター、株式返還請求訴訟を起訴
北に支援物資輸送
《中央日報》
【写真】北朝鮮に支援される褐炭
開城工業団地の「モデル団地」敷地を確定
03年の北朝鮮経済、「プラス成長」へ
韓銀「北朝鮮は外国」…南北取引を「輸出入」に
【写真】北朝鮮に向かう練炭5万個
では皆さん、来年も『金剛一万二千峰』よろしくお願いします_(._.)_

2004年
1月6日(火)
金剛山日記の開始が少々遅れてしまいましたが……皆さんあけましておめでとうございます。本年も『金剛一万二千峰』をよろしくお願いします_(._.)_
今年最初に取り上げるのは韓国観光公社の日本語ページの中で紹介されている金剛山の記事です。最新の情報になっていて、観光案内としては充分に『使える』ものになりましたね〜〜金剛院や木蘭館の使い方もある程度わかるようになっていて良いと思います。そういえば、ここではクムガンウォンを『金剛苑』と表記していますね〜どうも直さなければいけないようですね(笑)。
そういえばこのガイドさん、確か私たちの旅行の時にもいたな(笑)。それにしても外国のお客さんは5−10パーセントもいないと思います。よくて1パーセントくらいでしょう(-_-メ)。
特筆すべきは世尊峰コースの説明もあることです。現実、春から秋にかけてではないと行くのは困難だと思いますが、一応、旅行申し込み段階で事前申請をして、許可を貰えればチャレンジできるのですね!ぜひチャレンジしなければ!!
もちろんそのときの都合であれこれ変わってしまうのが金剛山観光の常……実際に金剛山へ行ったら、ガイドさんに確認しながら旅行をする必要があることは変わりませんが……
金剛山関連のニュースは少ないながらも、興味深いものがありました。
《朝鮮日報》
玄貞恩会長「有償増資の再推進検討」
故鄭夢憲会長の長女が現代商船入社
女子プロバスケットリーグの平壌開幕戦が中止
「金剛山観光が統一観に前向きな影響」
「現代資金授受」権魯甲被告に懲役5年求刑
南北交流事業の現金支援を最小化
《中央日報》
ロシア「北朝鮮の鉄道補修工事、年内に開始」
「政府の承認を受けて北に送金」金IOC副会長
金剛山観光が統一観に前向きな影響……とは、面白いアンケート結果ですね。私たちから見ても金剛山観光は今回だいぶ変わったような気がしました。韓国の人が金剛山観光から受ける北朝鮮の印象もずいぶん変わったのかもしれません。
それにしても……南北スポーツ交流の見返りとして110万ドル供与疑惑ですか……どうやらその構造は金剛山観光と同じですね。
ロシアが北朝鮮の鉄道に支援をする話は本当なのでしょうか?支援するにしても北朝鮮は鉄道のメンテが限りなくいいかげんらしいので、支援と言うよりもおんぶにだっこになってしまいかねません。

1月10日(土)
金剛山関連の記事は相変わらず静かです。
《朝鮮日報》
文化長官「金雲龍氏と対北送金協議なかった」
現代グループの「桂洞時代」、20年で幕を閉じる
金雲龍議員が北に渡した資金 出所を本格調査
統一長官「離散家族再会のイベント性を無くす」
《中央日報》
金IOC副会長、連日暴露「北、1000万ドル要求も」
離散家族再会事業のイベント性をなくすことは、よいことだと思います。ただ、金剛山に建てられる予定の『面会所』自体、離散家族の面会が行なわれない時は金剛山観光客の利用が見込まれているなど、どうしても『南北に引き裂かれた家族の再会』という本来の目的とは違った面が出てしまう事業であることは変わりないでしょうが。
あと、故鄭夢憲氏の未亡人である玄貞恩氏が、夫が飛び降り自殺をした桂洞では仕事をしたくないと言って、現代グループの本拠が移るようですね。御難続きの現代グループですから、まあ、ここいらで場所を変えて心機一転するのも良いかもしれません。ただし現代峨山のみは桂洞に残るようです。

1月17日(土)
そろそろ再び金剛山関連の資料集めを進めていきたいと思います。これからは有名・無名を問わず、金剛山を旅した人の旅行記を地道に集めていきたいと思っています。あと、皆さんの協力等でこれまで集めた資料もかなりの分量になりますので、今年中に資料をまとめて、ある程度形にしていきたいと思っています。
《朝鮮日報》
金監院、鄭夢進KCC会長を調査
米国が韓国の主敵だとは
昨年の南北交易、前年比12・9パーセント増加
盧大統領の「自主」に物言い
《中央日報》
今年の旧正月には離散家族再会できず
それにしても……韓国も色々と悩んでいるようですね……周囲の『強国』に対して精一杯自己主張をしたがる点では、韓国も北朝鮮も本当に良く似ていると思うのですが……韓国と北朝鮮とのお互いの関係はいまだ『同床異夢』で、思ったように距離が縮まりません。今後、金剛山観光を始めとした地道な努力が実っていくでしょうか?

1月19日(月)
最近金剛山では、12月の陸路観光時に建設中だったホテル海金剛前のペンションと高城(長箭)湾沿いの韓国風レストランが完成し、オープンしたようです。ホテル海金剛前のペンションは在日韓国人が投資をしたとのことで、やはり今後を睨んで金剛山に『投資』をしようという考えを持つ人がいるようですね。レストランは刺身などを食べさせる海鮮レストランで、ネタは新鮮な北朝鮮産の天然素材とのことです。
さて……盧大統領は近づいてきた韓国の総選挙対策もあって、対北朝鮮ヤミ支援関係者の特別赦免を検討しているようです。そんなこともあって、久しぶりに金剛山関連のニュースが目につきます。
《朝鮮日報》
対北送金関連者、特別赦免の方針
対北送金関連6人の特別赦免の方針
選挙に赦免権まで使う気か
ウリ党、林東源前長官の獲得を推進
《中央日報》1月24日に行われたという、
南北連結鉄道の貨物車両を開発
「対北朝鮮送金関連の5人、特別赦免へ」
南北航空協定の締結を推進
《東亜日報》
ナデロ先生
対北送金事件の元高官ら特赦へ 野党は「総選挙戦略」と反発
対北送金事件の特赦…「赦免権の乱用」の声も
対北ヤミ支援関係者の中には、しっかりと金潤圭現代峨山社長の名前が入っています。南北連結鉄道の貨物列車の開発というのも注目記事です!南北連結鉄道の東海線を、近々貨物車両が走ることになるのでしょうか?

1月25日(日)
今週は韓国・北朝鮮は旧正月……ニュースそのものが少なく、金剛山関連のニュースも、温井閣で1月24日に行われたという金剛山のたこ上げ大会の記事が中央日報にあった以外、特に見当たりませんでした。そんな中、南北対話の代表格である『第13回南北閣僚級会談』が来月3日から4日間の予定でソウルで行なわれる予定のようです
北朝鮮をめぐる情勢は相変わらずきな臭いですが……どうなるのでしょう?南北閣僚級会談??

1月28日(水)
旧正月も終わり、南北対話が始まるようです。
《朝鮮日報》
南北閣僚級会談、来月3〜6日ソウル開催へ
開城市、王建王陵など遺跡を補修整備
《中央日報》
27日から開城で南北経協実務接触
開城市の遺跡補修整備の話は、南北対話とは直接関係がなさそうにも見えますが、今後、3大南北経済協力事業のひとつである『開城工業団地』に密接に関わって来るのではないでしょうか?残る二つの南北経済協力事業は、金剛山観光と南北連結鉄道・道路ですが、こうして考えてみると、南北経済協力事業とは全て金剛山と開城が直接当事者ということになります。
金剛山観光のお陰で、地元の高城郡はこのところ恩恵を受けて来ているようです。開城の地元も『工業団地』に期待しているのかもしれません。今年中に韓国側からの開城観光を始めることが出来るのでしょうか?
ところで、のりまき・ふとまきが金剛山の金剛苑でいただいた『北朝鮮特別料理』は大層美味しかったのですが、今回珍しく北朝鮮のグルメ事情について書かれた記事がありました。
MBC特番撮影のため平壌をグルメ紀行した梁美京
「平壌の美味い店」外国人駐在員らが本を出版
たしかに金剛苑の料理は、“化学調味料を使わず、昔ながらの丁寧な作り方をしている……”といった感じでした。

1月31日(土)
金剛山関連のニュースがまた出てきました。
《朝鮮日報》
南北、通行合意書の詰めの交渉へ
「現代不正資金」権魯甲被告に懲役5年、追徴金200億
南北の通行合意書が妥結
権魯甲被告「天は知っているはず…」
「閣僚級会談で次回の国防長官会議を提案」
女性界が玄貞恩現代グループ会長の支持を発表
《中央日報》
北朝鮮滞在の韓国人への裁判権、韓国側に
《東亜日報》
[オピニオン]両甲
なかなか興味深い記事が多いのですが、南北の通行合意書の妥結が最も大きなニュースでしょう。北朝鮮側での韓国人の事件は、韓国側が裁判権を持つことになったようですが……これって一種の治外法権なのでは??また、現代グループから金剛山観光絡みで巨額の『ワイロ』を貰ったとのことで、権魯甲氏に厳しい判決が下ったようです。
それにしても玄貞恩氏に“女性界”の支援ですか……う〜ん……怖そうですね、逆らっては(笑)。
また金剛山観光とは関係ありませんが、現在の南北関係を考える上で大変に興味深い記事がありました。
1・21事件唯一の生存者、金新朝さんが語る『実尾島』
金新朝氏の発言は、氏が厳しい南北対立のまさに当事者であったこともあって、どれも深いリアリティーを感じますが、『……過去は過去のこととして忘れ、新しい道、新しい未来へと進んで行かなければならない』と、南北関係について述べた部分が、特に考えさせられます。このような考え方にシンパシーを感じる人が韓国には少なからずいるので、金剛山観光などの対北朝鮮事業が進められているのでしょう。

2月4日(水)
戦前の金剛山観光関連の資料集めですが、第一弾がほぼ終了しました。あと何点か、手に入れたいと思っている資料はありますが、本日入手した『金剛山探勝案内記』で、なんとなく一段落出来た気がします。
これから資料を改めて読み込んで、自分なりにまとめていく作業を始めたいと思っています。
金剛山情勢もまた動き出したようです。
《朝鮮日報》
金剛山観光客、5年3カ月ぶり60万人突破
3日からソウルで第13次南北閣僚級会談
ケリー次官補「南北対話は北核解決の基礎提供」
第13次南北閣僚級会談、3日午後から開始
南北閣僚級会談、離散家族再会などを協議
南北閣僚級会談
金剛山にテスト観光団地造成を推進
「南北経協の跳躍のため、軍事信頼構築が急務」
現代、KCCに公開謝罪を要求
軍高官級会談開催を北に提案
《中央日報》
金剛山観光客が60万人突破
米ケリー次官補、統一部・外交部を表敬訪問
「自主性のない韓国、見守りたい」北朝鮮が激しく非難
南北会談、韓国「将軍級軍事会談」を提案
【写真】握手を交わす南北
《東亜日報》
南北閣僚級会談が開幕
北朝鮮をめぐる六カ国会談の再開が決定されたこともあって、南北対話と絡んだ金剛山関連記事が多いです。しかし『外野の声にまどわされることなく、金剛山観光に資金を投入せよ』との北朝鮮の言い分も困ったものです……現在の状況では、アメリカ・中国・ロシアそして日本の動向を無視して、南北関係も成り立たっていかないことは北朝鮮自身が一番良く知っているはずです。都合の良い時だけ『南北関係は民族の自主的な努力で!』と言われても困ってしまいます。だいたい、これまで一度も黒字になったことのない、巨額の赤字を垂れ流しつづけている事業(金剛山観光)に対して、金大中政権も盧武鉉政権も、程度の差こそあれよく支援しつづけていると思うのですが……

2月5日(木)
北朝鮮は今度、韓国側に対して『金剛山観光の中止』を警告したそうです。
《朝鮮日報》
北、「金剛山観光事業中断」を警告
さてはて……常識から考えて、金剛山観光が中断したとしたら、主要外貨獲得手段のひとつがなくなってしまう北朝鮮側の方がより困るものと思われます。確かにこの北朝鮮側の『金剛山観光中断』発言は、今月末に始まる六カ国協議を睨んで、韓国側に揺さぶりをかけようとしたものと見るのが順当な見方でしょう。
事実、開催中の第13回南北閣僚級会談は、離散家族再会や金剛山観光の活性化なで合意が見られたといいますので、金剛山観光の中止発言は、北朝鮮一流の単なる“おどし”であると見ていいような気がします。
《中央日報》
第9回離散家族再会、来月金剛山で
ただ、やはり気になる点は残ります。金剛山観光はこれまで3回中断されたことがありますが、うち2回は昨年(2003年)の中断です。しかも昨年の中断はともに北朝鮮側の要請に基づくものでした。中止理由はSARSと鄭夢憲現代峨山会長の死去という理由によってですが、韓国側の強い継続要請を断わっての中止決定であったことを考えてみると、北朝鮮側に金剛山観光に対して『怖れ』のようなものがある可能性も否定できないと思います。
もし、北朝鮮側に金剛山観光を中断する理由があるとしたら、それは金剛山観光を行なうメリットよりも、金剛山観光によって引き起こさせるデメリットが大きくなった場合しか考えにくいです。金剛山観光は開始から5年が過ぎ、現在は韓国側提供の重機と北朝鮮側の労働者が一緒になって、南北を繋ぐ鉄道・道路工事が行なわれています。ひょっとして金剛山観光の影響が金剛山地区に現れてきているのかもしれません。

2月10日(火)
明日から14日まで関西方面へお出かけです♪“象牙の塔”にも初挑戦をする予定です。あとはちょっとのんびり観光でもして来ようかな〜と思っています。
第13回南北閣僚級会談の結果、次回の離散家族の再会も決まったみたいですし、南北対話は一応順調に進んでいるようですが……えてしてこんな時に突如問題が持ち上がるもの……油断は禁物です。
《朝鮮日報》
3月末金剛山で第9次南北離散家族再会へ
南北「軍事当局者会談を早期開催」
南北軍高官級会談が早期開催へ
第9回離散家族再会の候補者300人選定
《中央日報》
南北将軍級会談、今年上半期内に開催
【写真】交錯する表情の南北
南北共同の「三一節民族大会」取りやめに
第9回離散家族再会候補者を選定
《東亜日報》
将官級会談の早期開催で合意 南北閣僚級会談が閉幕

2月15日(日)
初の“象牙の塔”への挑戦は成功いたしました。想像していたよりも大学職員さんは親切で、おかげさまで貴重な資料のコピーを入手できました。これで日本植民地時代の金剛山資料蒐集第一弾は終了です。協力して下さる方のお陰もあって、思ったよりも早くかつ多くの資料を集めることができました。のりまきはこれから資料を本格的にまとめて行こうと思います。
金剛山関連のニュースでは、現代グループ経営権問題で大きな動きがあったようです。金融監督委員会の結論は出ましたが、まだまだ経営権をめぐる争いは続きそうです……大赤字の金剛山観光を抱え、資金が足りない現代グループのみならず、KCC側の方も『乗っ取り資金』が続くかどうか問題があるようですね。この争い、いい加減なところで手を打たないと、両者の“消耗戦”になってしまいそうです。
また、次回の離散家族再会の日程も3月29日からと決まったようです。
《朝鮮日報》
現代グループ経営権紛争 玄貞恩会長が勝利
KCC「国内資本に対する逆差別」
現代グループ「証券委の決定は当然の結果」
金監委、玄貞恩会長の勝利を宣言
KCC、現代エレベーター株の8%を公開買収
現代、KCCの公開買収方針に「当惑」
政府、北に将星級会談を公式提案
「現代エレベーター株を買収」KCCが大反撃
株式総会控え財閥グループが「緊張」
「南北の経済協力が核問題解決に重要」
《中央日報》
現代グループ経営権紛争、玄貞恩会長陣営が有利に
「離散家族の再会、来月20日」北朝鮮に提案
北、第9回離散家族再会「3月29日金剛山」を提案
KCC、現代エレベーター株8%を公開買い付け
来月29日、金剛山で「離散家族」対面

2月21日(土)
金剛山関連のニュースはこのところまた少なくなりました。ただ、現代峨山は海路からの観光再開を図っているとの話があります。現代峨山がなぜそんなに海路からの金剛山観光に拘るのかというと、南北間の軍事境界線を直接越える陸路観光は、海路からのルートに較べ北朝鮮情勢の影響を受けやすく、より中止になりやすいからだ……とのことです。
そういえば先日、日本の外務省の偉いさんが平壌行って交渉をしてましたし、もうすぐ6か国協議も始まります……金剛山観光の経緯を見て感じるのですが、対北朝鮮の対応は『良いことがあったとしてもむやみに喜ばず、悪いことがあったとしても決して悲観せず』。淡々と交渉を行なっていくことが肝心だと思います。感情的になったらその時点で相手側のペースに乗ってしまうと思うのですが……
《朝鮮日報》
兪国防次官「南北将星級会談、3月中開催希望」
【北朝鮮交易】日本は減少、中・韓は増加
対北送金関係者、釈迦誕生日に赦免へ
3月2日からソウルで南北経協推進委員会議
《中央日報》
今年1月の南北貿易、21.5%減少
三一節南北共同行事が雲散
対北朝鮮送金関連の特赦、5月26日釈迦生誕日に

2月28日(土)
6か国協議はなかなか難航しているようです。どちらかといえば柔軟な姿勢の韓国・中国・ロシア、強硬な日本・アメリカ、そして非常に強硬な北朝鮮の意見がなかなかまとまらないようですね〜〜
金剛山情勢も落ち着いているようです。ニュースは南北道路・鉄道連結関連の記事などがあった程度です。それにしても今、どのくらいまで工事が進んだのでしょう?
《朝鮮日報》
「北、鉄道・道路連結の資材支援を要請」
28日に離散家族再会候補200人の名簿交換
《中央日報》
南北将軍級会談、北朝鮮の拒否で取りやめに
南北、25日に開城で経済協力会談
北朝鮮、京義線の駅舎建設を韓国側に要請

3月6日(土)
南北連結道路・鉄道の連結が日程に上ってきました。
《朝鮮日報》
2日から第8回南北経協推進委員会
南北経済協力推進委
政府、京義線道路開通式の6月15日の開催を提案
南北、開城〜文山道路の6・15開通を推進
南北、経協委の合意文案本格調整へ
玄貞恩会長が現代峨山理事に
南北経協委 7項目の合意文作成
下半期から開城工団で韓国製品生産へ
《中央日報》
南北大学生、来月12〜14日金剛山で合同行事
南北、京義線道路6月開通で合意
北朝鮮、政府に電力支援議論を提案
開城工業団地100万坪、来年から韓国企業が入居
玄貞恩氏、現代峨山・現代エレベーターの取締役登載へ
《東亜日報》
開城工業団地100万坪、来年から入居へ
南北経推委、電力支援などで合意文作成が難航
政府、対北朝鮮支援予算で700億ウォン要請
南北経推委代表、「お互い頑張りましょう」
どうも京義線側が先行するようですが、時期は明確にはなっていませんが、東海線の道路と鉄道も繋がるようですね〜〜次回の韓国側からの金剛山は鉄道で行くことになるのかな?

3月8日(月)
南北連結鉄道・道路関係の記事が続いています。
《朝鮮日報》
南北連結道路、年内にテスト運行へ
《中央日報》
年内に南北道路・鉄道の試験運行
【写真】南北経済協力推進委員会第8回会議、合意文を交換
今日の注目記事ナンバーワンはやはり中央日報のこの記事でしょう!
【噴水台】金剛山の断想
金剛山観光らしく、やはり色々とトラブルはあるようですね〜しかし、やはり前向きな変化もあるようです。陸路観光の人気はやはり高いようで、すでに4月分の予約まで埋まってしまっているようです。それにしても金剛山で売っていたどぶろくは、キビ入りだったのですね〜知らなんだ!

3月13日(土)
なんだかあっという間に韓国の盧大統領の弾劾案が国会で可決されてしまいました。おかげで他のニュースは隅に追いやられてしまった感じがあります。今後、憲法裁判所の裁定まで盧大統領の職務は停止され、高首相が職務代行を行なうようです。職務代行者の常として特に新しい政策は打ち出せないでしょうから、当面韓国の対北朝鮮政策も現状維持が続くでしょう。
中央日報に今回の事態が今後の南北関係、更には金剛山観光に関する影響について論評した記事があります。まあ、だいたい論評の通りなのではないでしょうか?
《中央日報》
盧大統領「職務停止」…国政に大きな空白
盧大統領、首脳外交日程を再調整


3月20日(土)
金剛山観光のニュースはまた少々下火のようです。今回は現代グループの主導権争いについての記事が多いですが、中央日報の活気付く金剛山観光も要注目です。観光開始以来5年あまりにして、金剛山観光はようやく黒字経営になるのでしょうか?
《朝鮮日報》
玄会長「株主総会での“票対決”不可避」
故鄭周永会長の墓を参拝
《中央日報》
現代峨山・金社長「平和民族公園」を造成
玄会長、登記取締役に選任
【写真】南北大学生「初対面」
活気付く金剛山観光
離散家族再会、予定通り29日開催
また、のりまき・ふとまきは6月に平壌から内金剛へ向かう計画を立てています。北朝鮮情勢など流動的な要素が大きいのですが、ぜひ内金剛に行きたいと願っています。

3月24日(水)
金剛山観光関連のニュースは、現代商船の株主総会がありました。
《朝鮮日報》
現代商船、グループの経営権かけて株主総会
玄貞恩会長が現代商船代表取締役に
《中央日報》
現代グループ、「商船」経営権防御に成功
北朝鮮「開城経済協力会談、4月初めに延期」を通告
政府「北朝鮮は合意日程の推進に協力すべき」
弾劾、南北協議に「支障」…北朝鮮放送
まあ、予想通りというか……故鄭夢憲氏の未亡人の玄貞恩氏側が勝利したようです。今月末の現代エレベーターの株主総会が本戦となりますが、このままいけば玄貞恩氏側が勝利しそうです。
また、韓国語版の朝鮮日報には日本でも金剛山観光商品が売り出されているとの記事がありました。どこで売っているのでしょう?金剛山観光商品??また、2004年2月までに金剛山へ行った外国人はわずかに2344人だとか……1998年11月から608194人も金剛山へ行っているのに、2000人あまりしか外国人が行っていないとは……しかもそのうちの6名はのりまき・ふとまきですしね(笑)。

3月29日(月)
金剛山で行なわれる恒例の『離散家族再会』ですが、無事に始まったようです。また、対北朝鮮ヤミ支援問題で、有罪判決が確定したようです。
《朝鮮日報》
29日から金剛山で離散家族再会
「対北送金」6被告の有罪確定
南北関係における法の重さ
今日金剛山で離散家族再会
金剛山で離散家族再会
《中央日報》
最高裁「対北朝鮮送金関連者に有罪確定」
【社説】南北関係の透明性を強調した最高裁判決
個別で北朝鮮家族に会った失郷民、離散家族再会から除外
<第9回離散家族対面>ユ・ソングンさん、33年ぶりに兄と再会
【写真】お会いでき嬉しいです
【写真】会いたかった!北の弟よ!
《東亜日報》
最高裁、対北送金関係者4人に有罪確定

4月3日(土)
鄭夢憲氏の自殺後、これまでもめ続けてきた現代グループの経営権問題は、ようやく故鄭会長の妻である玄貞恩氏の勝利が確定しました。玄氏はこれで正式に現代グループ三代目として、金剛山観光を始めとする現代グループの対北朝鮮事業を指揮することになるのでしょう。
また試験的にではありますが、金剛山1泊2日の観光も始まったようです。日程が短いだけに値段も安く、近日中に本格実施の見込みのようです。
のりまき・ふとまきは、今年はここ2年間の課題であった内金剛行きを予定しています。今のところ内金剛は北朝鮮のピョンヤン側からしか行けず、また基本的に10名程度以上のツアーでしか旅行を受け入れないところらしいので、金剛山旅行らしく(笑)かなりの難航が予想されますが、努力してみたいと思います。また、金剛山有数の景勝地で、韓国側からの金剛山観光で“事前申し込み”が必要な『世尊峰』登頂も課題です!
《朝鮮日報》
「開城公団の外交的先決課題から解決を」
政府「開城実務会談、4月初め開催の可能性」
玄貞恩現代グループ会長が圧倒的差で勝利
第9回離散家族再会団が金剛山へ出発
《中央日報》
現代の経営権紛争、玄貞恩会長が完勝
高城、金日成別荘の復旧工事を進める
北朝鮮「南北実務会談、8日に開城で」
ところで中央日報の記事にある高城の金日成別荘とは、2001年に私たちが花津浦で見学した『金日成別荘』のことですが、もともと元山にあった外国人の休養地であったという話はおどろきです。確かに戦前の日本植民地時代、元山には外国人の保養所があったようですが……これを遅くとも1948年夏には花津浦に移築して金日成の別荘としていたとは……人民共和国は当初からお題目に過ぎなかったということなのでしょうか?

4月11日(日)
今回の離散家族再会事業では、最後になって韓国側随員が『天出名将金正日』というけど、“天出”は“賤出”(所謂、被差別身分の出身)とも読めるな……と、北朝鮮側に言ったことがもとで紛糾したようです。ちなみにこの『天出名将金正日』とは、ホテル海金剛や金剛ビレッジからよく見える、金剛山の岩に朝鮮文字(ハングル)で描かれた巨大文字です。
まあ、人の出自を天出とか賤出とか言ってあげつらうことはまずいでしょうが、金日成王朝の“聖家族”化が行なわれている北朝鮮の現状もどうかと思います。のりまきも北朝鮮でまず“主席一家は革命一家です!”と聞かされ、金日成氏の先祖代々からの“革命偉業”を説明されました。だいたい金日成氏の先祖がどんなに偉大であったかなどよりも、今の金正日氏の行なっている統治の良し悪しの方が大切だと思うのですが……
韓国も北朝鮮も日本以上に人の評価に『親の出自』が関わる面が大きいような気がします。昨今行なわれている韓国の『日本植民地時代の親日派』の調査なんかからもそれを感じます。よく韓国の政治家が、『親が日帝の協力者』であったことを市民団体などが非難されているようですが、親がいくら“親日派”であったとしても、その子どもの評価は全く別物であるという発想はないようです。
また、北朝鮮が南北連結鉄道の駅舎などの建設・整備を韓国側に依頼しているのも面白いです。それによると既設の『金剛山青年駅』も、韓国側の手によって改修されるようですね〜〜北朝鮮のおねだり攻勢、どこまで続くのやら……
金剛山観光では、『金剛山ドットコム』によると、いよいよこの夏にでも金剛山旅館での宿泊が可能になりそうです!秋頃、金剛山旅館に泊って世尊峰に行きたいな!行きたいな!!
《朝鮮日報》
北「6・15後、親北・連共勢力が韓国の主流に」
北の金剛山ダムが昨年末竣工
政府「開城公団基盤施設を無償で建設」
8日から開城で南北経済実務協議
「南北経済協力促進のため制度の拡充を」
《中央日報》
「離散家族の再会中止」厳しく問責することに
北朝鮮「韓国では親北連共勢力が優勢」
「対北朝鮮送金の有罪確定は反統一の行為」
【写真】南北青少年が一緒に植樹
離散家族再会行事、ずさんな管理
北朝鮮の金剛山ダム、昨年末に完工
朴智元氏、懲役5年追加求刑
北朝鮮「板門駅、都羅山駅レベルに」
政府、北朝鮮の鉄道駅「新設・修復」へ
《東亜日報》
統一部、金正日非難発言の事務官を調査

4月18日(日)
先週、韓国は総選挙があった関係上、金剛山関連のニュースは少なかったです。また、最近のイラク情勢の緊迫化もあって、北朝鮮関連ニュースも一段落のようです。
ニュースとしては開城工業団地事業が本格的に始動しはじめたという記事が目立つくらいです。金剛山観光開始に遅れること5年あまり、いよいよ開城工業団地も始まるのでしょうか?
《朝鮮日報》
開城公団入居に1600余企業から申請殺到
《中央日報》
【噴水台】開城工団
丁教育相「開城工業団地、1095億ウォンの基金を投入」
ところで……金剛山旅館は現在、内装工事中で、7月中には金剛山観光での宿泊場所として使用開始されるようです。行ってみたいな〜金剛山旅館♪

4月22日(木)
北朝鮮東海岸の各地で山火事が起こっているようです。金剛山界隈も燃えているようですが……何かあったのでしょうか?それとも単なる雨不足??
金剛山関連のニュースは相変わらず少なく、情勢は落ち着いているようです。韓国の総選挙で盧大統領を支持するウリ党が勝利して、金剛山観光も多分しばらくは安泰でしょう。
《朝鮮日報》
「金総書記、金剛山に先端の産業基地計画」
《中央日報》
【写真】衛星がとらえた北朝鮮の山火事
高城・鉄原を南北交流協力拠点に
ちなみに金剛山に先端産業の工場などを誘致する計画は、1998年の金剛山観光開始当初からありました。実現するのでしょうかね?

5月3日(月)
金剛山関連のニュースはここのところほとんどありません。北朝鮮関連のニュースは、ほとんどが龍川で起きた爆発事故関連です。
ただ、また南北閣僚級会談がピョンヤンであるので、その中で金剛山観光についても語られることになるでしょう。
《朝鮮日報》
南北閣僚級会談、4〜7日平壌開催へ
南北閣僚級会談、4日平壌開催へ
4日から南北閣僚級会談、3大経協事業など論議
《中央日報》
南北閣僚級会談、4日から平壌で開催

5月9日(日)
いよいよ金剛山旅館の再開が7月に決まったようです。また金剛山にテイクアウトのコーヒーショップが出来たとか……最近も北朝鮮は色々と騒がしいのですが、金剛山観光は少しづつながら着実に“進化”していっている感じです。南北閣僚級会談も、すったもんだのあげくにようやく合意が出来たようですし……
また、玄貞恩現代グループ会長が11日から北朝鮮へ行くようです。玄氏は金剛山観光を始め、対北朝鮮事業について北朝鮮側と話し合うことになります。金剛山の観光コース拡大についても話し合うといいますが、拡大対象は叢石亭でしょうか?内金剛でしょうか?
そして韓国(中央日報)の記事では、小泉首相が5月23日に北朝鮮へ拉致被害者を迎えに行く予定といったニュースが流されていました。小泉首相が拉致被害者家族を迎えに行く話が出ていることについては、日本のマスコミでも取り上げられていますが、本当に5月23日に迎えにいくのでしょうかね??(日朝関係の進展を期待した社説もあります
朝鮮日報での南北縦断鉄道の記事にもあるように、北朝鮮側の態度はまだまだ硬い点が多いのですが、これからまた新しい動きが始まるのでしょうか。
《朝鮮日報》
朴智元被告、一カ月間の拘置執行停止
南北閣僚級会談、5日全体会議
軍事問題めぐり南北閣僚級会談が空転
金剛山にテイクアウト・コーヒー専門店登場
北、朴智元被告の完全釈放を促す
南北閣僚級会談が軍事問題で「事実上決裂」
北、軍事当局者会談開催に同意
【記者手帳】先が見えない南北縦断鉄道
南北将官級会談、「5月開催」が有力
「将星級会談、中旬前後開催の見込み」
南北将官級会談、月内開催の可能性
現代宅配「対北朝鮮事業を強化」
玄貞恩・現代グループ会長が11日訪朝へ
《中央日報》
南北閣僚級会談、きょう初の全体会議へ
北朝鮮「韓米軍事演習の中止を」平壌閣僚級会談
南北閣僚級会談、懸案協議さえできず
北朝鮮、軍事当局者会談を受け入れ
「北朝鮮軍部強硬派が金正日総書記を批判」
玄貞恩・現代グループ会長、就任後初めての訪朝へ
《東亜日報》
南北、将官級会談の早期開催で合意
[社説]南北軍事会談、今度は実現するか
北朝鮮、爆発事故への支援に謝意表明、南北閣僚級会談が開幕

5月10日(月)
のりまき・ふとまきの金剛山行きでありますが、4回目は北朝鮮側から内金剛を目指したいと思っています。このところの情勢は、内金剛に行けるかどうかの微妙な段階に入ってきました。是非内金剛に行きたいのですが!
ところで金剛山日記第5巻も随分と長くなってしまったので、そろそろ第6巻に入りたいと思います。6巻の間に内金剛行きの報告が出来れば良いな〜と思います。
金剛山関連の記事としては、東亜日報が玄貞恩氏の訪朝について書いています。東亜日報の記事によると、夫の故鄭夢憲氏とは違って、玄氏は現代グループの再生を図ることを優先させ、対北朝鮮事業への深入りを避ける方針であるそうです。対北朝鮮事業は今のところ事業としての収益性に大きな問題があります。玄貞恩氏としても考えるところなのかもしれません。
《東亜日報》
現代の玄貞恩会長、明日北朝鮮入り



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