万川地区
(マンチョン地区)


万川地区地図
財団法人金剛山協会発行・金剛山探勝コース図・1939年より )

万川地区は内金剛の入り口にある地区です。
旧日本統治時代、金剛山電気鉄道の内金剛駅があった内剛里から東金剛川を遡り、
万瀑地区の入り口にある金剛門までが万川地区と呼ばれています。
万川地区は、内剛洞・金蔵洞・長安洞・表訓洞に分けられています。
この地区は長安寺・表訓寺・正陽寺という寺や三仏岩などの仏教関連の史跡、
それに鳴淵潭を始めとする渓谷美が見どころとして挙げられます。
長安寺・表訓寺はともに金剛山四大寺とされた名刹でしたが、
長安寺は朝鮮戦争時に爆撃で破壊されてしまいます。
しかし表訓寺は完全に破壊されず、金剛山四大寺の中で唯一現存しています。
また、正陽寺の建物も多くが朝鮮戦争時に焼かれてしまいましたが、
焼け残った建物もあって、今でも現存しています。
三仏岩は岩に刻まれた彌勒・釈迦・阿弥陀の三仏の巨像と、
その岩の別面に刻まれた2体の中くらいの石仏と60体の小石仏のことです。
三仏岩は日本時代の写真や北朝鮮の写真も多く、人気の観光スポットのようです。
万川地区の長安寺周辺は、旧日本統治時代にはホテルや旅館・みやげ物店・写真館などが
立ち並び、外金剛の温井里と並んで金剛山観光の基地として栄えていましたが、
今現在は、『内金剛休養所』という建物があるだけで、どうも昔の面影はないようです。



金剛山(徳田写真館・1930年刊)より、長安寺ホテル



金剛山(1981年・ピョンヤン・外国文出版社刊)より、鳴淵潭


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