海金剛地区
(へクムガン地区)
(海万物相地区・へマンムルサン地区ともいう)



海金剛地区地図
(1918年朝鮮総督府刊・5万分の1地図・海金剛より)


 金剛山が海に没するところに海金剛地区があります。実際、広い意味での海金剛は北朝鮮の元山すぐ南の国島から韓国側の花津浦までの、直線距離でも100キロを越えるかなりの広範囲を指すのですが、古来、単に『海金剛』といえば金剛山地区を流れる南江(ナムガン)河口周辺を南端とし、北側は水源端という岬あたりまでの約数キロのことを言うようです。
 海金剛地区は南北の軍事境界線に近く、現に海金剛観光の行われている場所のすぐ北側にも軍事基地があり、その方角の撮影は厳しく規制されています。
 海金剛地区の名所としては、立石(リプソク…注)という名の松の生い茂る縦長の形良き島、奇岩・怪石が連なる海万物相(へマンムルサン)ならびに海金剛門(へクムガンムン)、水源端(スウォンダン)の灯台、海に浮かぶ松島(ソンド)などの島々、その他仏岩・夫婦岩・童子岩など様々な岩などが挙げられます。しかし今現在、観光が可能である海金剛地区の名所は海万物相と海金剛門のみです。それでも海金剛の島々や松の緑、波に洗われた奇岩・怪石そして青く澄みきった海など、調和の取れた大変に美しい光景を堪能出来ます。


萬二千衆峰朝鮮金剛山(1929年・朝鮮総督府鉄道局)より、海万物相

 なお、現在の北朝鮮式金剛山の区分けでは、軍事境界線近くの永郎湖・九仙峰・鑑湖や、韓国側の花津浦なども便宜的に海金剛地区内に加えているようです。

(注)リプソクとは北朝鮮式発音です。韓国式ではイプソクとなります。

(2004・5・16 最終加筆)


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参考リンク
三日浦・海金剛コース見取り図