叢石亭地区
(チョンソクジョン地区)


叢石亭地区地図
(1918年朝鮮総督府刊・5万分の1地図・通川より)


叢石亭地区は金剛山の中心部からかなり北側の海沿いにあります。
外金剛の白鼎峰地区から見ても相当北側の離れた場所にあり、場所だけから言うと
“無理に金剛山に入れた”感じがします。しかしこの地区にある叢石亭は、
万物相や万瀑洞や九竜淵に劣らない名所として、古来から多くの人々を惹きつけて止みません。
叢石亭は東海(日本海)沿いに、玄武岩の柱状節理(注)が織り成す様々な奇勝が続く名所で、
朝鮮半島東部の名所『関東八景』の筆頭としてあげられています。
叢石亭は今のところ観光地として開放されていませんが、
いつの日にかその素晴らしい光景を楽しむことが出来る日が来ることを願っています。
また叢石亭地区に国島(ククド)や侍中湖(シジュンホ)など、
叢石亭の更に北の方にある名勝も含める考え方もあるようです(注)。

(注)最新の北朝鮮の地名事典(2002年3月・科学百科事典出版社刊)の記述によれば、
叢石亭地区の北に洞庭湖地区が設けられ、国島や侍中湖は洞庭湖地区に含まれるようになった。




金剛山(1991年・ピョンヤン・朝鮮画報社刊)より、叢石亭
この叢石亭の写真は写真集内でも出色の出来で、あちらこちらに引用されています。
ちなみに叢石亭の名の由来は、かつてこの奇勝を望む場所に楼閣があって、
その楼閣の名を『叢石亭』と呼んだことによるそうです。


朝鮮金剛山(1936年・日之出商行刊)より叢石亭


(注)柱状節理とは、火山の噴火時、溶岩として噴出される玄武岩に見られる割れ目のこと。
割れ目は縦に長く走り、そして多くの場合断面が六角形になる。
あたかも木の柱のような形となることから、『柱状』節理の名がついた。

(2004・5・16 最終加筆)


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